まずは端から端まで
島原鉄道は、JR諫早駅から始まって、島原半島の南端・加津佐駅までの計78.5km。半島の東側を、海沿いにグルリと半周する。
で、まずはその端から端まで乗ってみることにした。 これがなんとも気楽で楽しい。なにしろ列車に乗ること以外、特に目的がないのだ。何もする必要なし!こんな気楽なことがあるだろうか。乗り鉄(いわゆる鉄道オタク)な人たちの気持ちが分かる。
というわけでゴー。 ちなみに端から端までは寄り道なしで約2時間20分かかる。 ぼんやりした旅が始まる。
海列車
島鉄は海列車だ。最初の方こそ畑の中を走るが、古部(こべ)駅のあたりからどどーんと海が現れる。素晴らしい眺めだ。
なかでも古部駅、大三東(おおみさき)駅あたりは、ホームのすぐ後が海。海岸線ギリギリに立つ様子には感動すら覚える。これは用が無くても降りたくなるだろう。
というわけで、大三東駅に立ち寄ってみた。
島原駅
やがて列車はほどなくして島原駅に到着。
島鉄の駅は簡素な無人駅が多い中、ここだけはさすがに、というか立派過ぎるくらいに立派な駅舎である。
これは島原城の天守閣の上から眺めると、まさに城門そのものに見える。
この距離感からもわかるように、島原城は歩いてすぐなので行かない手はない。
あちこちで水が湧き出る
ここ島原というところはなんとも不思議な、コネタ天国のようなところだ。雲仙普賢岳の噴火を機に地質が激変し、あちこちで水が湧き出るようになったという。
町を歩いていると、ほんとにあちらこちらで水が湧き出ている。 というか、所によってはダダ漏れ状態。 水かと思えば温泉だったり。 道端に鯉が泳いでるし。
観光トロッコ列車
ここで観光トロッコ列車に乗ろう。 トロッコ列車は島原から深江駅まで片道約23分の道のりを往復し、再び島原に戻ってくる。一日3便。予約制。
平日だったら予約しなくても大丈夫だろう、と舐めてかかると団体客でいっぱいのこともあるので油断は禁物だ。
トロッコ楽しい
トロッコが動き出す。風が入ってくる。 「う〜ん、こりゃいいわ。」 と、なぜか酔っ払いオヤジのような感想になってしまうが、 窓が無いだけでこんなにも開放的な気分になれるとは。