大北
くりくり坊主たちが壊れた傘に異常な興味を示していたのでチャンバラをすることに。こういうの好きだったなあ、と感慨にふける間もなく鋭い攻撃が。子どもといえど、本気で先の尖った物を振り回されると相当怖い。
手加減なしのくりくり頭三人。休む間もなく慌てふためいていると、突然「お兄さん、かっこいい…。」と一人の子どもが言う。かっこいいと褒められたのは何年ぶりだろうか、と浸っていると再び鋭利な傘攻撃が待っていた。落差がひどい。
真剣に防御しているとまた「お兄さん、仮面ライダー兜に似てる…。」とちょいちょい褒め言葉が挟まってくる。この飴とムチは何なんだろうか。俺は今、手なずけられているのだろうか。となんだか腑に落ちなかった。 |