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はっけんの水曜日
 
台風接近、その時セミは
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うっそー。


先日の台風は本気ですごかった。街路樹が倒れ信号が曲がり、近所のゴルフ練習場はふっとんだ。被害に遭われた方々および地域の一日も早い復旧を願っております。

台風は怖いが、それでも僕らは危険を感じたら一応避難することかできる。インターネットでこれからの天候の変化を知ることもできる。

しかしセミはどうなのか。

元来アウトドア派の彼らはあの猛烈な台風の中、いったいどうしていたんだろう。気になったので見てきた。

安藤 昌教


人だって車から出られないです。

セミはどうだ

とっくに夏本番を迎えている沖縄では朝からセミの大合唱だ。夏バテ気味の我々人間なんて会話すらさせてもらえないくらいに大音量で鳴きじゃくっている。しかし台風が迫っていたある日、ふと思った。あいつら大丈夫なのか、と。

勝手な想像だが、犬や猫、まあ鳥くらいまでならば、なんとか軒下にでも避難するんじゃないかと思う。だけどセミはどうだろう。あんな虫みたいな顔して「台風来たから逃げよう」とかそういう発想に至るのだろうか。

 

それならばと実際台風が接近しているとき、セミたちがどうやって風雨をしのいでいるのか見に行ってみた。もしかしたら僕たち人間が思いもつかないような画期的な方法で身を守っているんじゃないか。自然動物の知恵が今後の人類を救うかもしれないのだ。

一応安全のため暴風域を抜けてから外に出たわけだが、それでも油断するとふき飛ばされそうになる。雨だって単位間違えてるんじゃないかってくらいの勢いで降っていた。人でもたじろぐこの状況で、セミは果たして何をしているのか。


雨は痛いほど振りつけ。
風は容赦なく木を揺らす。

 

アメニモマケズ。

その時セミは

結論としてはセミはそのまま木にいた。ぼうぼうと吹きすさぶ嵐の中、いつもどおりにとまって、中には鳴いているやつすらいた。セミ、すげえ。台風の気配を感じたらもしかしたら本能的にどこかへ避難するんじゃないかと思っていた僕が甘かった。「今日はなんか背中冷たいな」程度なのだろう。伊達に7年潜っていない。

早々に結論が出てしまったわけだけれど、よく見るとこの木、セミ多すぎやしないか。ちなみに晴れた日にも同じ木の写真を撮っているので比較して見てもらいたい。

 

 

 
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