−−松茸、ありますか?
ないんですよー。
−−え、ないんですか?
季節モノで今すごい高いんですよ。うちは冷凍は出さないので、前もって電話予約してないと今は食べれませんねー。
−−すごい高いっていくらくらいですか?
時価ですけれど、今が一番高いんじゃないかな。原価でも1キロ4000元(6万円以上!!)だし。8月過ぎればね、160元(2600円)でいろいろ出せて、おなかいっぱいになりますよ。そのとき来てくれたほうがいいですよ!
せっかくなのでインタビューしてみた。
とはいえ、ここで帰ったらなんかもったいない。新城さんにあれこれ聞いてみた。
−−どんなお客さんが来るんですか?
お金もちの中国人ですね。 ここ(昆明)に住んでいる少ないんですよー。 日本人だと高地トレーニングで滞在しているアスリートの選手とか旅行の団体さんとかよくこられますよ。
なんかここで働いていれば有名どころのマラソン選手とか監督を生で見れそうだ。なんだかうらやましい。

ふぐの刺身が168元とかふぐの唐揚が58元とか。うまそうだ。
−−ふぐやってるんですか?
ええ、ふぐ料理をやってます。1ヶ月に何回か送ってもらってます。ここの物価からするとかなり高いんですけれど、地元のリッチな中国人が食べたことがないからとやってきて食べるんですよ。ふぐだけではないですが、刺身や寿司も高いですが人気ですね。
−−中国の奥地の昆明にもお金もちいるんですね。
いますよー。この近所はものすごい金持ちがたくさんいるんですよー!!
−−松茸は人気ですか?
いや、そうでもないですね。中国の人は松茸は食べたことがあるし、ほかのきのこ類は全体的に安いのもあって、松茸メニューは日本人御用達のものですね。でも、その松茸メニューのために、中国の上海の方面から日本人がやってくるんですよ。「今から行くから作ってね」って電話が来て。中国でもここ(雲南)でしか食べれないんでしょうね。
こんなところにまでといっては失礼だけれど、ものすごい金持ちは結構いるらしい。中国は奥深い。ついでにいうと日本人の松茸の情熱はすごい。
−−中国人の日本料理の注文のしかた、食べ方は日本人と同じですか?
接待だと刺身だろうが焼肉だろうが一品料理だろうが関係なくいろんなものオーダーしますね。食べ方はねー、今ではだいぶ少なくなったのですけれど、寿司をオーダーして、上のネタの部分だけとって食べるんですよ。
−−それじゃ刺身じゃないですか。
従業員の日本名の秘密
取材をしている最中、ときどき店の従業員がお茶をいれてくれる。その従業員、ちょっと気になることがあるので、聞いてみた。
 
 
−−彼女ら、日本名があるんですね。どうやって名づけているのですか。
最初は私の親戚の名前や知人の名前からとったんですよ。
−−最初は、というと?
中国の人ってすぐに仕事やめていくでしょう?それで新しい人が来るたびに名前をつけていかなくてはならないんですよ。
−−「3代目花子」とかいう呼び名ではないんですね。それぞれに新しい名をつけていくと。
たくさん入れ替わるので新しい名前が思いつかなるんですよ。だからときどきお客さんにお願いするんです。名づけしてくれないかと。
−−なるほど。
それでお客さんの知り合いの女性の名前とか、娘の名前とか奥さんの名前とか。愛人の名前とかもつけられるんですよ。
−−ひゃー、愛人ですか!いろいろ訳ありなんですね。
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