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ロマンの木曜日
 
アリの共食い

動き

ずっと沈黙を守ってきた桜の木の下のBチームに動きがあった。

しかし、どうやらアリではなかった。


きみい!

実は画像をよーく見ると、午前中にはまるまっていた丸いアイツだった。
ダンゴムシ。

途中の画像を見たがその存在は確認できなかった。この数時間のあいだ、どこへ散歩していたのか知らないが、撒き餌の砂糖を撒いたとたん、のこのこと戻ってきたようだ。

一緒にいた友人は「ダンゴムシはコンクリを食べるのに……」と解せない様子だったが、やはりダンゴムシも砂糖の甘さには弱いとみた。

寝ていたのに……

 

それぞれのアリ物語・その3

●弱肉強食の思い出
マリ絵さん
こどもの頃、バッタの死骸を巣に運んでるアリの行列を発見し「アリは小さいのに大きなバッタ運んでえらいな」としばらく見物をしていたら、もうすぐ巣ってとこでアシナガバチみたいなのがビューンとやってきて、運んでる蟻ごとつかんで飛び去っていきました。子供心に地道な労働のむなしさと自然界弱肉強食の摂理を感じてしみじみました。

●お客さまアリの思い出
shiuさん
築20年くらいの小さなビルの1階に事務所を移して、自分たちである程度リフォームして掃除して迎えた初日に、事務員さんが床に蟻の行列を発見。こう言ったそうです。「社長、、お客さまです。。。」

●おびきよせた思い出
p*pantherさん
小学生の時家の前に蜂蜜をたらし蟻をおびきよせる実験をしました。蟻の行列ができたまではよかったのですが、そのうち蟻自体が蜂蜜の中に入ってしまい、でれずにもがいていたのを憶えています。

●アリコロリの思い出
ツマさん
おばあちゃん家の玄関前に沢山の蟻が来るので踏みつけて殺しまくりました。ゲーム感覚で。


運ぶどころか乗ってよろこぶ蟻たち

 

PM6:00


Aチーム:さほど動きはなかったようにみえる
Bチーム:動きはまったくなかったかのようにみえる
Cチーム:徐々に範囲をひろげて今だ活動中

 

残念なまとめ

残念ながら、リアル蟻たちは、疑似アリを運ぶことはなかった。
あるいはもう少し時間がかかるのかもしれない。
しかし私の観察したところでは、運ぼうと試みていたことは確かだ。Aチームのアリたちは、一瞬だが5mmくらい動かしていたのだ。がんばった。アリ。

私はかつて、アジの干物を運んでいるアリ軍を目撃したことがある。目が悪いので最初はアリが見えずに、白昼夢かと本気で思った。
あいつらはよほど鍛え込まれたエリート働きアリだったのかもしれないが、やはり今の季節、そして都会の雑踏の中では食料が豊富なのだろう。

いやまさか添加物(着色料)が気に入らなかったのか。ロハス蟻やグルメ蟻……なんだかいやだなあ、それ。

と、アリに八つ当たりをしつつ、今回の観察を終了します。渋谷のアリは、もっと足腰鍛えなきゃダメだね。


アリ達の戦いは続きます……

残念でないまとめ

およそ一時間ごとに観察してみたが、それでもまったく気付かなくて見逃していることがある。 画像をマシンに落としてはじめて気付いたことがそれだ。



2ページめの足フェチ蟻たちは、本当に足だけを吸いつくしたようだ

そして、桜の木の下で起こっていたであろう、生き物の営み。謎の穴と謎の影、葉っぱの屋根(?)疑惑も紹介したい。

 

けっこう忙しい穴の一日

一番最初の状態。ただの穴である
なにやら生き物らしき物体が頭を覗かせているようだ。
いつのまにか葉っぱの屋根?がはさまれていた。


今回、一日中まるまる観察できなくて残念だな、って思ってはみたが、やはり実際一日中なんて私にはムリだ。
だからダンゴムシの足取りも、足フェチアリ達のマニア行動も、葉っぱの行方も謎のままでおわったのだろう。

みなさんからお寄せいただいた「アリ物語」の、小さな頃の話のように、ちょっとバカで無心で、ただただアリや昆虫に夢中になったときが私もあった。とてつもなくあったのだ。

どんどん夢中になる対象が増えてしまって、こんな面白そうなものを全部見逃してしまってるのだろう。でも一日中はやっぱムリ。

面白い蟻との思い出を教えてくれたみなさん、どうもありがとう。


 
 
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