ファミコンの音楽が大好きだった。
スーパーマリオのジャンプ音を口ずさみながら自分もジャンプしたり、ドラクエの呪文を唱える音を唄いながらともだちに魔法をかけるふりをしたり。ファミコンの音は生活の一部だった。
いまではコンピュータのソフトを使ってファミコンそっくりの音を奏でることができるという。なんとかあのころの雰囲気を再現できないだろうか。
(text by 三土たつお)
ファミコンぽい音をだすためのソフトにはいくつか種類があるらしい。今回はその中から「mck」というものを選んでみた。
テキストエディタを使ってMMLという呪文のような楽譜を書いていくと、それをファミコンそっくりの音で鳴らすことができるのだという。
MMLってこんなのです
解説ページを見ながら四苦八苦すること3時間、ようやくそれらしい音が出せるようになってきた。
まずはゲームスタートだ
初めて買ったゲームで、最初に「START」ボタンを押したときの興奮はいつも変わらない。これからゲームが始まるんだということを告げるスタート音はその興奮とともに耳に残る。
特にどのゲームというわけではないが、いかにもファミコンぽいスタート音はこんなかんじじゃなかっただろうか。
ゲームスタートっぽい音 > きいてみる <
ゲームが始まったらとりあえず歩こう
どうやらシューティングゲームが始まったようなのだが、頭の中ではばくぜんとアクションゲームが始まった気でいる。
十字キーでキャラクターを動かし、初期のゲームっぽい歩行音を再現してみよう。
歩いているっぽい音 > きいてみる <
キュルキュルとレトロな音がする。あやふやな記憶を思い出しながら作っているが、パックマンとかドアドアとかディグダグとか、昔のゲームの歩行音はおしなべてこうだった気がする。
楽譜を見ると、とても歩く音には見えない。実際、これをゆっくりにしてみた音を聞いても歩行音とはほど遠い(ゆっくりのバージョンを聞いてみる)。
これがスピードを上げるだけで最初の歩行音になるのだから、効果音とはむずかしいものだと思う。