まずはホルン担当の2年生が準備室に呼ばれた。
そこで初見の楽譜を演奏しないといけないのだ。
収録が終わって出て来た人に、どうだった?と聞く次の人。
注射の時みたいな光景が繰り広げられている。
Macの起動音はどうだったのか、僕も気になったので出て来た生徒さんに聞いてみた。
「ボーンっていう音やった?」
ホルンを抱いたその生徒さんは、「?」という顔をしている。
「いや、ほら、曲をやった後にボーンって…」
「いえ、やってません」
やってないらしい。もしかしたら宮城さんは忘れてしまっているのかもしれない。
次の人の収録が始まる前に、宮城さんにもう一度お願いしないといけない。
|