■早速洗っていこう
計量スプーン1杯分の洗剤をサラサラと入れる。45分後に洗濯が終わって、洗濯物の奥からふきんを取り出す。
次は半分の15g。次は洗剤なし。次々に洗濯機を廻した。運動部のマネージャーってこんな事を毎日やってたのだろうか。憧れの先輩とかいなければバカらしくて続けられないんじゃないだろうか。
「先輩!このタオル、使って下さい!!洗っておきました!」
「お、マネージャー。サンキュ。良い匂いだな、なにこれ。」
「先輩のだけ、ちょっと違う洗剤を使ってるんです!」
「そっか、いつもありがとな。今度の試合、お前のために頑張るから。」
「え、そんなー。また冗談ばっかり。やだなー、もう。」
「オレは本気だよ。絶対にお前を甲子園に連れて行くから。そして、優勝してみせるからな。見ていてくれよ。」
「松本先輩!わたし、一生懸命応援します!!これからも、頑張ってタオルを洗います!ユニフォームもどんどん汚してきて下さい!そして、いつか、わたしも先輩の色に・・・・!」
なんて、甲子園とは無縁だけど妄想は進む。病気か、僕は。
現実に帰ろう。ただいま。 |