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はっけんの水曜日
 
あ!ロケットだ!間違いない!!

ドーン!
 
ドーン!

ドーン!ドドンガドーン!!

 

根もとにこんな建物があっただなんて。
船堀って初めて来ました。近いのに。

■チャンス到来

 おおよそこっちだろうという相変わらずの勘で走り続けた僕の目の前に、それは唐突に現れた。

うわ、デカイ・・・。

 大きい。真っ直ぐ伸びた塔は宇宙へと真っ直ぐ向いている。根もとには丸っこい建物がある。

 壁に貼り付けたれた文字を読むと、「江戸川区総合区民ホール」と書かれていた。なんとこのロケットは江戸川区のものだった!!クワッ!!

という小芝居はこの辺で打ち切るとして。

 塔の正体は「タワーホール船堀」。高さ115メートル(展望スペースは105m)の展望台だった。つまり、江戸川区の人にはお馴染みの建物だったのだ。だから勿論ロケットでもないし宇宙へも飛び立たない。なんだよちきしょう。

 ロケットじゃないのはガッカリだけど、折角ここまできたんだから展望台に行ってみようよ。きっと素晴らしい景色が待ってるよ。

 

磨き上げられた床がかがやくかがやく。
カメラを構えたらゆっくりと死角に隠れていくガールズ。

■突撃、真上の展望台

 駐輪場に自転車を停め、総合区民ホールに入るとそこはなんだか凄く豪華な事になっていた。なんだこりゃ、江戸川区ってこんなに金持ちなのか。

 豪華ロビーを抜けエレベーターで7階に上がり、展望台のエレベーターに乗り換える。そこには奇麗なエレベーターガールが3人もいて、僕みたいなゴミムシもちゃんと案内してくれる。

わあ、ここは蜜あふるる約束の大地じゃろうか?

 展望台では望遠レンズと三脚の使用は不可、撮影許可証を見える位置に着けて下さいと言われてエレベーターに乗り込む。エレベーターの中ではメガネを掛けたガールの方と二人きり。目が合ってドキドキする。

 おまけにガールの方が展望台について説明してくれるので親切だ。どこまで至れり尽くせり、ありおりはべりいまそがり。

うん、金持ちになったらこの区民センターを買おう。

 

■すごいぞ!タワーホール船堀!!


遙か彼方まで見渡せる絶景の展望台。最高じゃぜ。

 到着した展望台、つまりロケットの先端は絶景だった。うわぁ、気持ちいいなりぃ!!なんて具合に口調がコロ助になってしまうくらい良い眺めだった。周りに高い建物が少ないので非常に開放的だ。いいのか、こんなとこに無料で連れてきてもらっちゃって。

 ぐるり四方を見渡すと、東京タワーやランドマークタワーが見えた。荒川に走る首都高も大変に格好良い。巨大建築物は間近で見ても良いが離れて見ても実に格好良い。大きな絵は離れて見ると良さが判るが、それは建築物にも当てはまる。

素晴らしい。ムイ・ビエン。


西を俯瞰。交差する首都高と鉄橋、道路、河。最高の眺めだ。

南を俯瞰。遠くに荒川と、平行して走る首都高が見える。

 

■なんと夜景も見られるっぽい

 地上105メートルからの眺望を満喫した僕は、撮影許可証を返して展望台を降りた。さて、目的も果たしたし帰るかと思ったら、なんとこの展望台は9時半まで開いている旨の看板を発見した。なに?という事は夜景も見られるという事ですよ??

陽が落ちるまで待つ事にした。

夜景を見たい。オラ、夜景を見たいだ。

すごい勢いのある絵。はみ出し方が良い。

■1時間ほどお待ちいただく形になります

 日没まであと1時間ほど。暇つぶしの道具や本をなんにも持っていなかったのでやや途方に暮れた。仕方ないのでロビー横の展示スペースに展示されていた小学生の絵や図工作品を見ていた。

 これが、凄く良かった。溢れるようなエネルギーとパトス、リビドーがビシビシ放射されていた。凄いぞみんな。江戸川区の児童達はこんなに才能に溢れているのか。あっという間に1時間が経ち、陽が落ちた。さぁ、もう一度展望台だ。

 

■やーん、素敵!



 「やーん!素敵!!」という心の声が聞こえた。心の中の仮想OLがそう叫んでいた。やや展望台内の照明が強くてガラスの反射が見えてしまうのだが、タダで見せてもらっている以上文句は言うまい。昼間の気持ちいい見晴らしと違って夜の景色はムード満点で素晴らしい。

 子供からお年寄りまで、やや客が多いのがムード的には難点かも知れないが、1階降りた展望台の東側は人が少ないような気がする。もしムードを求めるなら目指すべきはそこだろう。僕がもし江戸川区の高校生だったら、好きな子への告白はそこでする。

そんな事を考えながら展望台を降り、帰り道を急いだ。

もうロケットの事はどうでもよかった。

長年の疑問がまた一つ解けた

 船堀に住んでる人や、都営新宿線に乗ってる人にはお馴染みの建物だったろう。そういう人から見たら今回の記事は「なあんだ、あれの事か」と拍子抜けだったに違いない。しかし、東西線から眺めていただけの僕にとっては意義のある事だった。ずっと気になっていたのだ。

「あの変なロケットはなんだろう?」と。

 情報の価値や意味は受取手の状況によって変わる。単純な事だが忘れやすい事だと思う。今回の記事で、誰か一人でも気になってた事が判って良かったと思って貰えたらそれで満足だ。でも、一人もいなかったとしても僕は満足だ。

結局自己満足だ。だからどうした。

帰り道で豪快に迷った。暗闇でMAIGO。

 
 
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