思い出と一緒に入る
ということで、最初に私が用意したアイテムは、 高崎名物の「だるま弁当」だ。 実は私はだるま弁当が大好きで、上越新幹線に乗るときは必ず200％これを注文する。関東に住んでいた頃はだるま弁当を買うためだけに高崎まで行ったこともある。
だるま弁当のケースは、だるま弁当への思いを喚起させる思い出の一品だ。
だるま弁当の良いところは、中身がヘルシーなところだ。 肉類は鶏肉がほんの少し入っている程度で、あとは主に山菜という精進料理。が、ひとつひとつがしっかり味付けされており、物足りなさを感じることはまったくない。とても美味しい。
おいしかったなぁ
最近の弁当は温かい。 コンビニでもレンジで温めてくれるし、できたてのホカホカを売りにする弁当屋は繁盛している。
が、冷めた状態でおいしいのが弁当の本来の姿だ。 その点、だるま弁当はまさに冷めた状態でおいしいのが素晴らしい。 「This is a obentou !」 というメッセージが、食べながらひしひしと伝わってくるのである。
なかなか悪くない
こうして、だるま弁当の素晴らしさについて考えながら風呂に入のもなかなか悪くないな、と思った。暗いニュースのこととかゴシップ話のようなことを考えながら風呂に入るより、素晴らしいものについて考えながら入った方がずっと素晴らしい。
だるま弁当の容器は預金箱になるよう、口に穴が空いてるが、容器にお湯を満たして上にかかげればそこからお湯が出る。
その様子を見たら、金持ちの家の風呂にありそうな、ライオンの口からお湯が出てくるシーンを思い出し、うっかり金持ちの家みたいだ、と思ってしまった。
浮かべて飲む
次にトライしたのは、湯船にお酒を浮かべて飲む、というやつ。おそらく誰もが「ああ、あれか」と思うと思うのだが、一体どこで学習したんだろうか。まずは手始めにヤクルトからだ。
次に日本酒を飲んだ。
するとどうだろう。
ヤクルトの甘い後味に辛口の日本酒がブレンドされ、なんとも言えないフルーティな味わいが口の中に広がった。 とても美味しかった。
ま、別にこれは風呂で飲んだからとか浮かべて飲んだから味が変わったわけではない。どこで飲もうと味そのものは同じだ。
同様に、風呂で聴くラジオとか風呂用のテレビ、風呂で読むための本なんてのも同じで、部屋だろうと風呂だろうとその中身が変わるわけではない。
が、ラジオ・テレビの類がどちらかというと風呂に入ってることを忘れさせてしまう方向性に向うのに対し、飲み物の方は風呂そのものをより味わい深くする方向性に向う気がする。
裸で酒飲んでる男が何言っても説得力無いと思うけど。
ワインとチーズ
次に私は赤ワインを飲んだ。おつまみにチーズも用意。ここでいろいろな飲み比べをすることに何か意味があるのかどうかわからないけど。
すっかり単なる酒飲みモードに入ってしまった。
撮影スタイル
ちなみに、撮影はこんな感じで、デジカメを防水ケースに入れて撮っていた。よく考えてみるとこのケースが今回一番のお風呂のおもちゃだったかも。ただし、操作しずらくピントが合わなくてかなり苦労した。
それともう一台、三脚に固定したカメラで10秒おきにインターバル撮影もしていた。こうしてヘボい写真を量産。まったくもって無駄な２台体制だ。
他にも試してみたけど
他にももう少しいろいろやってみた。 左の写真はバルンガ（ウルトラＱに出て来た怪獣のフィギュア）を浮かべてみてるところ。
が、特に何か得たものはなかった。
あとで写真をひととおり見て思ったことは、 「風呂がへぼい」 ということだ。この貧乏っぽい雰囲気の風呂と、絵的にまずい感じの裸の男とのコラボレーションにより、“楽しいバスタイム”とは程遠い図になってしまった。風呂の小ささも際立っている。
が、写真の気まずさとは裏腹に、私としてはとても楽しく入浴をエンジョイできた。
アルコールの効果か、それとも撮影のために長々と入っていたためか、風呂から上がったあとのホカホカ感が半端じゃなく、散歩に行って帰ってきてもまだ温かさが持続していた。妙に幸せな気分になったのであった。
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