デイリーポータルZロゴ
検索天気地図路線このサイトについてランダム表示ランダム表示


フェティッシュの火曜日
 
クラゲアイスが食べたい

クラゲレストランへようこそ!

クラゲアイスを食べ終え、売店でお土産でも買おうかなとちょっと覗いた先にありましたよ、クラゲレストラン。


そんな大きく表示させるような写真じゃないですが、この気持ちを汲み取ってください。

ババーンと掲げられた「クラゲ定食」と「クラゲデザート」の文字を見つけて小躍りです。ハイテンションです。ただ悲しいことに、もうクラゲ定食の時間が過ぎていたので、クラゲ料理はおあずけです。なんてこったい。

 

魅力的なメニューのオンパレードだ

ウキウキ気分で窓際の海が見えるテーブルに4人で陣取り、クラゲレストランのメニューを検討します。

一品料理にある「クラゲあんかけかぼちゃ」「クラゲあんかけごま豆腐」「クラゲ入りさといも」などの開発の苦労が偲ばれる料理がとても気になります。でも時間外で注文できません。

メニュー表には、一応ラーメンやカレーなどの普通のメニューも、端っこに小さく「一般メニュー」として用意されていますが、「ぜひクラゲを食べて!」という経営者側の主張が全面に表れた熱いレイアウトです。その気持ち、受け止めさせていただきます。


クラゲメニュー。クリックで拡大します。「もし自分が食べるなら」と考えながら見ていただきたい。 エチゼンクラゲ定食。メインはクラゲ春巻きだ。ハンバーグなどにも変えられるらしいが、それはダメだ。

 

ハイカロリー万歳! クラゲデザートセット

私はセットメニューに弱いのだ。お得な感じが好き。

ゼリーに入ったツブツブがクラゲ。大粒。 ソフトクリームに入ったツブツブがクラゲ。小粒。

私が注文したのはこのクラゲデザートのセット。チーズケーキ、ゼリー、ソフトクリームがセットで480円はお得感があります。クラゲを入れても観光地価格にしないところに、経営陣の並々ならぬ決意が見受けられます。市営なのに。

ゼリーに入っているクラゲは少量ですが、大粒なのでクラゲを食べた充実感があります。見た目は果肉っぽいです。

ソフトクリームのクラゲは、若干トッピングのカラフルなチョコレートに押され気味です。

チーズケーキは正直クラゲに気がつかなかったです。

でも満足です。

「まったりとしたクリームの中にアクセントを与えるザラっとした舌触り、クラゲだ。」と私。

 

クリーミーで攻めろ! クラゲジュース(ピーチ)

ピーチ、桃だね。いい感じの泡です。

クラゲを除くこともできます。ちょっと弱気です。 「あ、なんかストローに詰まる!」とH君。

今回の非生産的な旅に同行していたいだいたH君が頼んだのはクラゲジュースのピーチ。三分の一を締める泡がクラゲをミキサーにかけた「クラゲのメレンゲ」だったら面白いのですが、残念ながら違いました。

クラゲはジュースの中に果肉みたいな扱いで入っており、クラゲの見た目が桃っぽいのでとても自然な感じです。これならクラゲが苦手な人にも大丈夫でしょう。苦手だったら除いてもらえばいいのですが。

大量のクラゲが発電所の排水溝に詰まって操業がストップするという話を聞いたことがありますが、クラゲはストローにも詰まるんですね。

ストローに詰まったのは桃の果肉ではなくて、クラゲ。

 

黒いゼラチン質! クラゲコーヒーゼリー

生クリームがたっぷりです。

同じく同行のAさんは、甘いものがあまり好きではないということで、クラゲコーヒーゼリーを注文。しかしメニューの写真より生クリームがたっぷり乗って登場してきました。

これがミズクラゲを適当な大きさに切ってコーヒーに漬け込んだだけのシンプルな食べ物だったらよかったのですが、普通のコーヒーゼリーの中にクラゲの粒が入っているそうです。

窓からは日本海が見えます。

「帰りにだだ茶豆買おうよ。」とAさん。

 

This is Rock! クラゲカプチーノ

一見普通ですが、コレが一番インパクトを残しました。

ブラウンシュガーだと思ったらクラゲ。やるなあ。 「俺、普通のコーヒーでいいんだけれど。クラゲ入れないとダメ?」とS君。

最後、S君が頼んだのはクラゲカプチーノ。クラゲとカプチーノ、なかなかお目にかかれない組み合わせです。まあ今日頼んだやつは全部そうなのですが。

店員のおばちゃんがニコニコしながら運んできたカプチーノには、スティックシュガー2本とブラウンシュガーがついています。ああ、山形県民はトマトに砂糖かけるような甘党が多いんだよな。

いや、違う。このブラウンシュガーと思われた物体、よくみたらクラゲじゃないですか。おばちゃんに「これはどうすればいいのですか?」と質問をしたら、「お好みで入れてください」との言葉が返ってきました。

S君曰く、「海の香りがするコーヒー」とのこと。

クラゲ、溶けない。

飲み終えたカプチーノの底に溜まった、溶けずに残ったクラゲを見ながら、僕たちの夏は終わった。

思い切って山形まで来てよかった。

世界一というだけあって、クラゲの展示は驚きの連続だった。

クラゲアイスは、売店とすでに同化しており、秋田のババヘラアイスのように地元では当たり前の食べ物っぽかった。

クラゲレストランでは、クラゲにかけた男達の熱い情熱を感じずにはいられなかった。単なる企画モノとしてではなく、「好きでやっている」感じがして好感が持てる。

また来年にでも、ここにこようかなと思った。

クラゲ定食、食べてないしね。

加茂水族館、行くべきです

加茂水族館、いろいろと好みはあるでしょうが、私にとっては想像以上にエキサイティングなスポットでした。みんな行くべきです。

最後になりますが、クラゲレストランのメニューに、こんなことが書いてありました。

思えば7年前、前の海で泳ぐエチゼンクラゲを捕まえて来て「くらげを食べる会」を催したのがそもそもの始まりで、回を重ねるごとにエスカレートしてゆき、とうとうこの度の開店となった訳です。

エスカレートしすぎです。私も7年後には「クラゲ居酒屋」とか始めているのだろうかと少しだけ心配になりました。それはそれで構わないのですが。

お土産にくらげ入りまんじゅう買いました。

 

▲トップに戻る バックナンバーいちらんへ

 
Ad by DailyPortalZ
 

アット・ニフティトップページへアット・ニフティ会員に登録 個人情報保護ポリシー
©2012 NIFTY Corporation