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ひらめきの月曜日
 
その辺の葉寿司
集めてきた30枚は種類も形もばらばら。祖母宅から観葉植物や庭に植えていた植物の葉もゲット

もう毒

有毒植物ってなんだっけ

帰ってきたらすぐに葉を洗い、炊けていたご飯は酢飯にした。うちわであおいでしっかり冷ます。

と、ここで問題が持ち上がった。

酢飯を冷ます間に葉っぱの種類を図鑑で同定しようと、植物図鑑を眺めていたときだ。パッと「ドクウツギ」という植物の説明が目についた。

「果実はもう毒です」

もう毒! 思いも寄らない言葉に釘付けになる。そういえば私は有毒植物というものの存在をすっかり忘れていたのだった。思えばかぶれる心配だってあったわけだ(あれだけ採取しまくったのに何にもかぶれなかった)。

このドクウツギの葉は今回採取していないし、そもそも毒の部分は果実なので全く大丈夫なのだが、調べを進めると、採ってきた葉にも有毒植物らしきものが混ざっていたのだ。まじかよ。いつか聞いた言葉が頭をよぎる。

野生のキノコは素人判断では絶対に食べるな

いや、今私が扱っているのはキノコではない。それに単に寿司を包むだけなんであって葉を食べるわけでもない。だが今日私は野生のものを扱っているのだ。重々気をつけねば。

その後インターネットなどの有毒植物照会サイトなどを震えるからだで丹念に見、有毒性のないことがはっきりした葉だけチョイスした。盛り上がったり、心配したり感情の起伏の激しい寿司作りだ。

酢飯を冷ます傍らで葉の種類を血走る目で調べた
葉の裏にトゲがあっていかにも毒っぽかったがその名もワルナスビ。葉は大丈夫だが果実に毒が
こちらは ヨウシュヤマゴボウ。根を中心に葉にも微量の毒素が含まれているそうです。わー。寿司を包むのにちょうどよさそうな葉の多きさだったので残念
祖母宅から採ってきたアジサイも つぼみ、葉、根が有毒らしく除外
その辺のすし屋、開店

その辺の葉っぱで寿司を巻く

さて、紆余曲折を経つつもここまでくればあとは巻く作業。包む葉の大きさがまちまちなので一つづつ握って包んでいくことにした。

包むと思ったよりも葉っぱが小さく感じる。そういえば柿の葉寿司の葉っぱって広げると結構大きいのだ。葉によっては親指の頭ぐらいの小さな寿司になってしまったが、それも「その辺の葉寿司」の魅力と思おう。

具は鯛に鯖の酢漬けとスモークサーモン。これを酢飯に乗せるわけだからとりあえずマズいわけはない。包んでいる様子からして既に柿の葉寿司みたいでおいしそうだ。

が、実は息を吸い込むとものすごい青くさい。この青くささは葉の採取時から感じていたのだが、知らんぷりしていたのだった。

あとは重石を載せて冷蔵庫で寝かせる。さて、味はどうなんでしょうか。そして問題の青くささは。

自宅近所のガレージに生えていた葉っぱにくるまれる鯛寿司
サーモン寿司は祖母宅の玄関脇の葉っぱで。巻きにくい
サバ寿司はフェンスにからまってたツタの葉で。小さすぎ
むりやりシダのウラジロも登用
なんとかかんとか巻けたら
きゅっと箱に詰めて重しを置いて冷蔵庫へ


 

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