羽田空港にやって来た

工藤：羽田空港の場合、いわゆる「待ち合わせ」というのとは若干ニュアンスが違ってくるように思いますが。
細川：どちらかというと「お出迎え」の要素が多くなってきますね。
細川：けれども、お出迎えも、時間と場所を指定して会うという点においては待ち合わせの一種としてとらえてもよいでしょう。

おびただしい数の待ち合わせ

工藤：さすが羽田空港、待ち合わせの数もすごいですね。
細川：この中には、もう誰と待ち合わせしているのか忘れちゃっている人もきっといますよ。
工藤：出口から人が出てくる度に「あれ、そういえば誰を待ってるんだっけ、俺は。」と。
細川：「お待たせー。」って誰かが言ってくれるまで待ち続ける。
工藤：相手がいない待ち合わせですね。

子供をだしに

工藤：ここで軽く流しながら待ち合わせを見ていると、どういう関係なのかわからない待ち合わせが多いですね。
細川：空港は、今まで見てきた駅と違い、友達を待っている人よりも、親戚を迎えに来ている人が多いですね。
細川：遠くから来る親戚との待ち合わせなので、相手がやって来た時の対応もどこかよそよそしいです。
工藤：確かに。
細川：待ち合わせに関していえば、遠くの親戚より近くの他人といったところでしょうか。
工藤：言い得ているのかいないのかわかりませんが。

細川：たとえばこちらの待ち合わせ。
工藤：お子さん連れの女性ですね。

細川：こちらの女性も親戚をまっているのでしょう。
工藤：あ、家族連れが出てきました。
細川：想像ですが、恐らく弟夫婦とその子供です。
細川：弟の嫁とは簡単なあいさつを交わしただけで、すぐに弟と話し始めましたね。よそよそしいです。
工藤：弟の嫁は甥っ子をかまいはじめました。
細川：兄嫁とはあまり話したくないんでしょう。
工藤：こういう時に子供がいると役に立ちますね。
細川：休日に上司の家に呼ばれて、休みの日にまで上司とは話したくないから、そこにいる上司の子供と遊ぶというのと同じです。

パパ感動

工藤：この男性は誰と待ち合わせでしょうか。
細川：恋人でしょうかね。
工藤：ずいぶんそわそわしていますね。
細川：待ちきれない感じが伝わってきますね。

工藤：遠距離恋愛の彼女でしょうか？
細川：こちらまでドキドキしてきます。
工藤：誰か出てきましたね。
細川、工藤：あーっ！

工藤：いいものを見せてもらいました。
細川：単身赴任の夫の所に遊びに来たんでしょうか。
工藤：お父さん、本当にうれしそうでしたね。
細川：思わずこちらの顔も緩んでしまいました。
細川：心温まる待ち合わせです。
工藤：待ち合わせ観察の楽しさがわかりました。
細川：これで、工藤さんも待ち合わせウォッチャーの仲間入りですね。
工藤：細川さん、今日はありがとうございました。