土踏まずで六本木を再確認する
さて六本木ヒルズである。この人工的な一帯を、ペタペタとした足取りで再確認していきたいと思います!ペタペタ。
その前にピーコ、いやケーコのファッションチェック。
「この人、恥じらいを隠すポーズしてるのかもしれないけど、トーンは合ってますねー、黒い足袋に黒いパンツ?冒険しない分、安定した見栄えねぇ、そこにスポーティさを出すためにTシャツを持ってきたのも正解です、タオル頭に巻くくらいでもよかったんじゃないかしら?」 ( ファッション評論家ケーコ談)
うん、なんだか、日本大好きなフランス人とか普通にしそうなコーディネイトな気がだんだんしてきた、今。しかしまだこの時点で恥じらいは捨て切っていない。
最初は指の割れ目が合わず、かなり痛かったが、すぐに慣れた。というか、足袋が足に合ってきた。
いろいろなオブジェクトを足の裏で確かめ、感触を再構築していく。
「感触を再構築していく」 などと、エラくとんがってみたが、どうにも自分が偶蹄目の動物に見えてきてしょうがない。もしくはカラスとか。
裸足に直接足袋を履いたせいか、やけにそれが心地いい。 足の裏は、靴より確実にモノの感触をとらえている。
ペタペタペタペタ。面白いったらありゃしない。動物たちも実はこういう感触を楽しみながら日々を送っている、と素敵だと思う。
やがて、私はある些細な変化を感じるようになる。