デイリーポータルZロゴ
検索天気地図路線このサイトについてランダム表示ランダム表示


ひらめきの月曜日
 
成田はうなぎがエブリウェア?
これが普通の「うな重 上」のサンプル

左が並、右が上。ものすごく微妙な差

うなぎ、ウィンドウショッピング

今日の私のミッションは、うなぎ店の多さに驚くこと、そして、うなぎを食べること、この二つだ。書き出してみて今初めてどうかと思う取材だということに気づいたが、気にしない。

成田の「うなぎの町」感覚をつかみ、すっきりした気分で成田山にお参り。もろもろの祈願がすんだところで、いよいよどこか美味しそうな店で食べようじゃないか。

うなぎを出す店の多くは店先に食品サンプルを出していたので慎重に眺めて歩いた。ここまでうなぎの食品サンプルの見ごたえがある参道も他にはあるまい。

店が多いだけに、うな重やうな丼だけでなく、うな茶漬けやうなぞうすい、うなぎ寿司などのメニューバリエーションがあるようだ。でもどうだろう、やっぱりうなぎといえばうな重だろうが。勢いで言葉を荒々しくさせながら、結局老舗といわれる一軒に入った。

「うな重くださーい」
「はい。普通のでよろしいですか? 上ですか?(にこにこ)」
「……並……やっ、上、上で!」

左から徐々に大きくなる蒲焼
このサンプルは新しいと思いました
せっかくの「上」、値段分大きく載せました!
アップで眺めたら、冷静に全貌をどうぞ

おじいちゃんと成田山とうなぎ

うなぎの町としての成田の記憶を更新し、実際のうなぎの味を記憶しつつ、私は祖父のことを思い出していた。

祖父は成田山の木のお守りで一命をとりとめたのだとよく言っていたのだった。「銃弾があたってよ、はっと胸を見たらこのお守りが割れてたんだ」。

多分うそ、でなくても、相当脚色していると思う。だって銃弾だったら木、貫通するだろう。でも子供の私はそれはすごいと思って、成田山でかなり意識を集中してお参りしていた。

祖父はうなぎが好きで、よく銀座の松屋のレストラン街にあるうなぎ屋に連れて行ってくれた。成田で食べた記憶がどうしてもどうしても無いのは、銀座のうなぎと記憶がかぶってるからなのかもしれない。

おじいちゃんは成田でどのうなぎ屋さんをひいきにしていたんだろう。ものすごいたくさんうなぎを出す店があるけど、多分気に入りの店があったと思う。


いかん、味の話を

おうっと、ついしんみり祖父の話で終わりそうになってしまいましたが、肝心の味です! 写真のとおり、江戸の蒲焼よりもやや焼きが強く身がしっかりしている感じ。タレはぐっと甘いのが成田の蒲焼の特徴の模様です。

私が行ったお店は蒸してから焼く関東風だったけれど、蒸さないで焼く関西風の蒲焼を出すお店も成田にはあるらしいです。へえ。

ちなみに昔は近くの印旛沼産だったうなぎ、現在は輸入ものや国産だと四国のものが中心だそう。地元産ではないにしろ、うなぎの町のうなぎはやっぱり美味しかったです!

もろもろ、満足だ


 

▲トップに戻る バックナンバーいちらんへ

 
Ad by DailyPortalZ
 

アット・ニフティトップページへアット・ニフティ会員に登録 個人情報保護ポリシー
©2012 NIFTY Corporation