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ちしきの金曜日
 
新しい身体感覚が得られる?養老天命反転地

また迷路、しかも道がかなり狭い
迷路を抜けると、傾斜がキツイ場所に急に出る、ヘタをすると落ちる。

「極限で似るものの家」で知覚再構築の下準備

「極限で似るものの家」を一言で言うと、道が狭い迷路です。
通常の迷路と違うところは、不規則な傾斜がある事。
天井には、床を鏡で写したかのような、同一のものが存在。
床も天井も岐阜県の地図が描かれている。

傾斜もなのだが、道が狭いので、かなり歩きにくい。
大人の方で、少しかっぷくのある方なら、ひっかかる場合もあると思う。
芸術とはいえ、なかなか罪な造りです。
子ども達が、元気一杯に走り回っているので、結構危ないです。

実は、この養老天命反転地には、芸術として、そして知覚再構築の場所としての使用法が存在します。
ここ「極限で似るものの家」は、メインパビリオンでもあり、これ以降のパビリオンの為の下準備の場所でもあるのです。

そんな「極限で似るものの家」の使用法はと言うと。
・中に入ってバランスを失うような気がしたら、自分の名前を叫んでみること。他の人の名前でもよい。

  • 自分と家とのはっきりした類似をみつけるようにすること。もしできなければ、この家が自分の双子だと思って歩くこと。
  • 今この家に住んでいるつもりで、また隣に住んでいるようなつもりで動き回ること。
  • 思わぬことが起ったら、そこで立ち止まり、20秒ほどかけて(もっと考え尽くすために)よりよい姿勢をとること。
等です。 (他にも数項目ありました)

使用法の通りに、自分の双子だと思う事ができたのか?
ここに住んでいるつもりになれたのか?
答えは、Noです。
それらがどれだけ難しいか、この家の内部を写した下の写真から、お察し頂ければと思います。


壁にめり込んでいる椅子
斜めになっているベッド
壁にめり込んでいるキッチン
壁にめり込んでいるソファ
壁にめり込んでいる冷蔵庫
天井には床にあるのと同じオブジェ

全てが壁にめり込んでいては・・・
僕の双子はけして壁にめり込まないだろうし、逆に家具をめりこませることもないと思う。
全体的に狭いので、住んでるつもりにもなれない。
椅子を引くことも、冷蔵庫を開けることもできないほどの狭さ。

なんか歩き回っていたら、気持ち悪くなってしまった(ホントに)。
ある意味シックハウスだ。
僕は使用法に書いてあることを何一つ実践することができなかったけど、他の人はどうだったか。
よりよい姿勢をとっている人とか居なかったように思う。
でも、名前を叫んでいる声は聞こえた。
自分の名前ではなくて、他人、もっと言えば自分の子どもの名前を叫んでいる声だ。
きっと、バランスを失ったんだと思う。

 

楕円形のフィールドへ

楕円形のフィールドは、すり鉢状にくりぬかれた箱庭。
メインパビリオンは「極限で似るものの家」だが、次に行く楕円形のフィールドこそが、養老天命反転地の真骨頂と言っていいだろう。


この丘を越えると楕円形のフィールド。盛り上がっている部分は、「精緻の棟」

楕円形のフィールドに行くには、丘を越えないといけません。
ちなみに、ここにも「精緻の棟」というパビリオンが。
上の写真の発射台のような部分です。
「極限で似るものの家」とか、「精緻の棟」とか、他にも「もののあわれ変容器」「陥入膜の経」等、名前の意味が解りません。
芸術っぽい単語を何個か集めて、それを無作為に組み合わせたらできちゃったのかなー、そんな気がする名前です。

楕円形のフィールドに行く前の丘の下のほうには、また迷路みたいな道があります。
それぞれの道には、これまた不可解な名前がついています。


死なない為の道
どんな道
しかしながら道

「死なない為の道」と言われれば、それ以外の道を選ぶのは躊躇するし、「どんな道」と言われてもこっちが聞きたい。
「しかしながら道」というのは、どういう状況なのだろう。
そんなことに頭を悩ませているのは僕だけで、子ども達は迷路の中を元気に走り回っている。

あっ、そっちは死なない為の道じゃないから、危ないよ。

 

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