デイリーポータルZロゴ
このサイトについて

特集


ひらめきの月曜日
 
高いシャケ、安いシャケ

真ん中が鮭児(注目シャケ)です
上から1000円、290円、136円なり

どんどん食べるぞ

次のコースの出場シャケを紹介しよう。

1000円(岩手産・鮭児)、290円(北海道産・紅鮭)、136円(チリ産・銀鮭)の3選手だ。産地も種類もバラバラなシャケたちだが、このレーンの注目選手は、やはり鮭児以外にないだろう。

予選を勝ち抜いてここまで来た他のシャケと違い、鮭児はシードで3回戦から出場したかのような風貌をしている。つるんとすべすべなのだ。さぞやチヤホヤされてきたに違いない。

そして驚いたのが、身の柔らかさ。まるでタネの状態のハンバーグのよう、と言えば伝わるだろうか。それほどまでに柔らかい。

調べてみると、鮭児は一般のシャケに比べて脂肪分が物凄く高いという。まだ発育途中なのに、産卵のために川へ戻る鮭と一緒に行動しているうちに捕まってしまったマヌケなシャケだが、そのぶん脂をたっぷり溜め込んでいるというわけだ。期待が高まる。


左の鮭児の白っぽさが目立ちます

今回は、いの一番に千円を食べた。お、さすがに食べても柔らかい…が、なんだこれは。ホントにシャケか? 違う魚じゃないのか? ってほどに、過去に食べたどのシャケとも味が違う。

ひとことで言い表すなら、若い。とにかく若い。シャケとしての味は淡泊なのだが、全体が脂でしっとりとしていて、ものすごく不思議な味わいになっている。いやぁ、こりゃ幻だわ。こりゃ珍味だわ。


これはごはんと一緒よりも、酒のアテにいいような気がします

136円。ああ、舌に馴染んだ味だ。ごはんと良く合うねぇ
290円。若い娘に目がくらんだけど、キミ達のことが大好きだよ

 

まだ焼くのか?

いちいちごはんを食べているので、お腹がいっぱいになってきた。だが傍らのクーラーバッグは、まだシャケでパンパンだ。…焼くか。


俺たちを食わねぇ気かよ

もう、残っているのは「どんぐりの背比べ」と呼びたくなるような、さして特徴のないシャケばかり。…と思っていたら、1つだけ妙なのがあった。パッケージに「激辛」のシールが貼ってあるシャケだ。

シャケではあまり見ない表示
一番下の、どんよりした色のが激辛シャケ
焼いてるそばから塩が出る
表面の白っぽいのは塩。中は真っ赤です

ここで激辛シャケの出自を紹介しておこう。アメリカ産の紅鮭、200円だ。ちなみに他の2つはアラスカ産・キングサーモン250円と、北海道産・時鮭600円となっている。どんどん紹介がぞんざいになってきて申し訳ない。

この激辛200円、とんでもないしょっぱさだ。塩辛い鮭というよりも、塩(シャケ風味)といった方が正しいような気がする。あの「激辛」シールは、まったくもって正しい。

それにしても、なんてごはんが進むシャケなんだ。…あの、もう終わりにしてもいいですか。これ以上は食べられません。すみません。

どれもおいしかった

食べ比べで分かることは、好みの問題でしかない。「おにぎり」の時にも思ったことだが、やっぱり鮭は安くても高くても、どちらもおいしい。そのことを身に染みて分かった。

製法や稀少性などで、値段が高くなることは仕方のないことだろう。実際に食べてみて「なるほど」と感じることもあったが「高価=おいしさ」ではないのではないか。実際に身銭を切って、そう感じた。

というわけで、これからも胸を張って100円のシャケを買い続けたいと思います。そして懐に余裕のある時は、500円くらいのを買いましょう。そうしましょう。

それぞれのシャケを混ぜて手製のフレークを作り、お茶漬けで締めました。たいしたうまい。

 

▲トップに戻る 特集記事いちらんへ
 
 



個人情報保護ポリシー
© DailyPortalZ Inc. All Rights Reserved.