オーダーラッシュは終息に向かった
厨房、ホールともまったく休む間がないまま、13時を回った。ここまでざっと70食。厨房の温度は2.1℃上がり26.3℃になった。
おひつに山盛りだったチャーハン用の白米が残り4分の1くらいになった頃、ようやく注文が途絶えた。
オーダーラッシュは去ったのだ。
李さんが水で顔を洗う。 2人の王さんも、少し手を休める余裕が出て来た。
安堵感が厨房内を支配し始めた頃、事件は起こった。
派手に皿が割れた。 割ったのは若い方の王さんだった。ちょっとした気のゆるみが招いた事故だった。
年配の方の王さんが手際良くお皿の破片をちり取りにおさめた。 失敗もチームワークで解決する。それが、「中国家常菜」の厨房なのだ。
13時30分を回った頃、お店はすっかり落ち着いた。 それでも厨房内の温度は26.2℃。熱気はそう簡単に収まるはずもなく、李さんはこの日2杯目のお湯を飲み干した。
結局この日は90食ほどの料理が作られた。 途中から、スポーツ写真を撮っている様な気分になっていき、李さんを色々な角度で撮影している自分に気づいた。
後から撮影したたくさんの写真を見て、
「お前は李さんの大ファンか?」 と思った。
取材協力:中国家常菜 東京都杉並区上荻1-6-11 tel:03-3393-7991