デイリーポータルZロゴ
このサイトについて

特集


フェティッシュの火曜日
 
わたらせ渓谷をお座敷列車が走る

16時13分・大間々駅帰着

「2015年の公共交通をつくる会」 の 「2015年」 とは、 「10年後には、自家用車がなくとも移動手段を確保できるよう、公共交通を見直していこう」 という意味が込められている。現在でも各地で公共の鉄道やバスが廃止になり、車社会に加速がかかっているが、老いて免許証を手放すときが来たら、私たちはどうやって街を行き来できるんだろう。


足尾でお客が降りたあと車両交換されていた。帰りは黄色い列車。

そんな、近未来の交通について考えるいい機会になった。それはそれとして、人は、普段見られないものに弱い。

帰りは逆方向なため、いったんディーゼル車を切り離し、別の線路を通って反対側の車両に連結させる。その連結作業が始まると、ちょっとした興奮が巻き起こった。連結ショーに皆集まってきたのだ。


迫るディーゼル車。

よく見たら、子供が指示していた。嘘。乗ってるだけ。

さあ連結だ。人、集まる。

私も見たい。だんだん人数が膨れ上がる。

もう黒山の人だかり。

連結!

前面に輝いていたプレートは用なし。取り外す。

老若男女、あらゆる人が「連結」に心を奪われているのだ。妙な気分だ。しかし「ガチャン」と連結が完了しても、「おお・・」との声が漏れたくらいで、あとは皆各自の席に着くのだった。


黒く墨で迷彩を施した建物。爆撃よけ・・・。
鉄橋・川の流れ。列車は川に沿って走る。
乗って飲んで眠って幸せに一日を終わる人。

前ページのベレー帽おじさんの正体。機関士の方だった。

普段乗らない路線をゆくのは楽しい。しかもお座敷という現実感のなさ。

あっそうだ、「楽しい」 で終わってはいかんいかん。先に申した、「高齢化で交通手段はどうする!」 という問題。私は今免許を持っていないので、帰省したらいつも足がない。親が外出するときに便乗するのだ。

まあ今のうちは親が元気に運転できているので問題はないが、皆、年をとる。私もそのときは免許をとって、逆に親を運ばねばならないだろう。私が側にいればいいが、老人のみの世帯になったら容易に移動なんかできやしない。

大都市の便利さ、まではいかなくとも、なんとか世間と切り離されない距離を保てるくらいには、交通機関にはがんばってほしい。自分も何かできるならやってやろう。

用がなくとも、身近なローカル線には乗るだけでも楽しい。とりあえずは、またちょくちょく乗りに帰ろうと思う。


 

▲トップに戻る 特集記事いちらんへ
 
 



個人情報保護ポリシー
© DailyPortalZ Inc. All Rights Reserved.