今回のもくろみ
想像する「シャボン玉の中に入る」というのは、立っている人をフープのようなものを通してシャボンの膜で囲う、みたいなやつだ。マジックショウとかでよく見た。
子供の頃はあんなのプロじゃなきゃ無理だと思って最初から諦めていたが、今、大人として一矢報いる! ようし。やるぞ。
思い立ったはいいけど、あれってどのぐらいシャボン液使うんだろう。相当必要な気がする。だって、一度に普通のシャボン玉の100倍ぐらいの面積がありそうだ。
勇んで近所の駄菓子屋に行き、 とりあえず、ひと箱分30本買ってきてみた。
おおー、箱だ! 大量のシャボン液に興奮はかくせない。が、喜ぶのはまだ早いぞ。感動は、この箱の先にある。
市販のじゃダメ?
盛り上がる空想を押さえきれず、計画を妹に漏らしたところ、意外な答えが返ってきた。
「そんな大きいシャボン玉作るんだったら売ってるシャボン玉液じゃダメだよ」
え? そうなの? 保母をしている妹は子供遊びに詳しい。仕事で接しているだけあって、シャボン玉への視線も冷静な大人そのものだ。はしゃぐ姉に頭から冷や水を浴びせてくれた。
あー、でも、確かに普通のシャボン玉液では大きく膨らまそうとしても途中で壊れることが多い。
箱ごと買ったのに……。複雑な思いは胸にしまって、素直に大きく膨らむシャボン液の作り方の一つを教えてもらった。
大きなシャボン玉液の配合割合
洗剤 |
→ |
3 |
グリセリン |
→ |
1 |
せんたく糊 |
→ |
15 |
水 |
→ |
20 |
|
|
さらに、砂糖やら酢やら松ヤニやら片栗粉やら蜂蜜やらを混ぜるといいという説もあるらしい。なんだか民間療法のようになっている手作りシャボン玉事情。とりあえず、今回はイロモノは何も加えずに作った。
うなされたように大量に作ってペットボトルへ流し込んでいった。気が付けば勢いに乗って3リットル分も作ってる。
そして、ある晴れた日。段ボールいっぱいにシ用意したャボン液を詰め込んで、夢の現場となる公園にやってきた! いざ、入らん、夢のシャボン玉の中へ!
|