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特集


エキサイティング火曜日
郷愁の「ほろ酔いセット」


両脇ずっと飲み屋。壮観。
今日はここにすっか
またも誰もいず。ちょっとほっとする。
今日の本は東海林さだおさん「ケーキの丸かじり」

5日目

2回目の新橋―。今回は、これこそ勤め人のセット!というものを求めてやってきた。機関車広場のバザー、演説を横目に、ニューしんばしビルの地下へ。初めて訪れる空間である。

間口の狭い飲み屋がずっと続いている。いくつかあるゲーセンで、勤め人が麻雀をしている。天井も低い気がする。落ち着くんだろうな、こういうところで飲むと。椅子に根っこが生えたように落ち着くんだろう。

なぜかどの店も、間口におねえさんが立って「いらしゃいませー」と言っている。日本語がなまっている。そのうちの1店に入る。

17:00。カウンターに常連らしき先客がひとり。8インチくらいのTVが、マンギョンボンゴウの寄港を映し出している。

生ビールと焼き鳥のセットを頼むと、軽く途方に暮れた。ひとりで何しよう。やはり文庫本か。枝豆ピクンピクン出しながら、とりあえず本を開いてみた。

となりでは、私の焼き鳥を焼き始めた店主と常連が、旅行の話をしている。さっきまでは北朝鮮の話だったが。
「今年はどこいったの」
「青森。バスでいったんだよ」
「来年は沖縄だっけ」
「いや、お金ためて香港いこうかなーと思ってさ」
この時間に飲んでて、バスで青森。かなり自由人ぽい。勤め人という感じではない。

10分ほど待ったあと、焼き鳥が「ドン!」とカウンターに置かれた。あとからまた常連が来てとなりに座った。「ひろちゃん、枝豆!」そうか、女の子はひろちゃんていうのか。

無言で食べて飲んで、ひろちゃんにお勘定して、店を出た。

メニュー:生ビール、焼き鳥3本、枝豆
値段:1,280円
ほろ酔い度:お、ほろ酔い。最終日にこうなって、うれしい。

常連さんは焼きそばを肴にしていた。しかしよく磨かれたカウンターだ。
一室ほとんど麻雀ゲームだった。明かりがなんだか色っぽい。



まとめ

「男の世界」CDのタイトルらしい。いったん取り上げて、そっと戻してきた。

「ほろ酔いセット」を、会社帰りにさっと仕上げて帰る勤め人、という絵を想像してまわってみたが、なかなかそんな現場にはお目にかかれなかった。
そのなかでもなるべくバリエーションをつけて体験したつもりだ。

まわってみてわかったこと
・時間が早いせいか勤め人の姿をあまり見かけなかった。
・そうそう「ほろ酔いセット」なんて名前のセットはなく、いろいろな名前で出ていた。
・ほろ酔うどころか、べろべろにさせてくれる太っ腹な店もある。
・ほろ酔いセットめぐりは、最初に想像していたよりも、私には寂しい日々だ(飲み放題の日などは例外だが)。まあ、リーズナブルに飲めたわけだけれども。

あるいは、セットはシャイな人(私)には向かないのかもしれない。そもそもひとり飲み自体が向かないのかもしれない。今度またよく考えてきます。

他にもこんな「ほろ酔いセット」を見かけました。どれも惹かれる内容です。





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