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特集


ロマンの木曜日
部下の実家に家庭訪問

さようなら、故郷(荻原君の)



お姉さんは1才になる息子さんを保育園まで迎えに行く。

住「本当にどうもありがとうございました」
お姉さん「いえいえ、また来て下さいね」

さっぱりとした頭を撫でてお礼を言った。

電車の時間まで少しあったので、お母さんが近所の桃ノ木川を案内してくれた。


桃ノ木川

お母さんは生まれてから今まで、ずっとこの街で過ごして来た。さっき僕が降り立った駅はお母さんが小さい頃の遊び場で、この桃ノ木川でも泳いで遊んだ。

お母さん「両毛線の鉄橋から飛び下りたりしてましたよ」
住「えっ?お母さんがですか?」
お母さん「いやあ、私は恐くてやりませんでしたけど、男の子たちがね」
住「荻原君もこの川で遊んだんですかね?」
お母さん「あの子の頃は、もう誰も泳いでなかったですね」

一度お店に戻り、袋いっぱいのお土産をもらった。
梅干しだった

駅までお母さんに送ってもらい、ホームに立つと、何だか自分の故郷を後にする様な気持ちになった。

「また来ます、お母さん」



上りのホームで

「便りのないのは元気な証拠、って良くいいますけど、あの子の場合、本当にそうなんです」

荻原君のお母さんは少し淋しそうだった。

男ってそういう所、ありますよ。

自分が言われている様に感じ、心の中で言い訳をしてみた。
そして、今度の週末、自分の実家にも帰ろう。って思った。



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