刺しゅうの店、というお店がある。
刺しゅう。
お店の名前はクレイジーストアーだ。
クレイジー。
いろいろなところが気になってしまったので覗いてみました。
(安藤 昌教)
店中刺しゅうだらけ
刺しゅうの店クレイジーストアーは商店街の一画にとても控えめに看板を出していた。控えめだけど良く見ると看板の文字も刺しゅうというこだわりようだ。
ためらいながらも一歩店内に入ると壁一面ワッペンだった。もちろん全部刺しゅうだ。
すごい数の国旗ワッペン達。中には見たことも聞いたこともない国のとかある。
ドクロとか鬼とかの刺しゅうに混じって車会社のエンブレムなんかもあった。お店の方にお話を伺った。
こういうのってやっぱりドイツから輸入するんですか 「ううん、うちで作ってます」
そう、ここにあるワッペンはみなこちらのお店で刺しゅうされたものなのだ。ライセンスとかそういう細かい話はこの際抜きにしてとにかくすごい技術だ。
昔ながらの手作業です
店の奥には刺しゅう専門のミシンが何台も並んでいた。近代的なコンピューターミシンもあるが足踏みミシンも現役で活躍中だという。
「刺しゅうならどんな大きなものでも細かいものでも何でもできます」
なにしろ他では難しくて手に負えない仕事がこちらへ持ち込まれてくるのだとか。そしてそれらを断らずにこなしてしまうのもまたこの店。いわばここは刺しゅうの終着駅なのだ。
こちらでは手書きでもいいので図案を持ち込めばすべて手作業で刺しゅうにしてくれるという。郵送でも可。いかした図案を思いついた人は今すぐジャケットを脱いで送るべきだ。
ちなみに下の写真は現在遂行中の仕事で、デニムジャケットの背中一面に風神雷神を刺しゅうしているのだという。いかん興奮してきた。
クレイジーの由来はやっぱりcrazy
お客の層はどのあたりなんですか 「昔はアメリカ人が多かったけどね、今は日本の若い方も多いですよ。」
ちなみにクレイジーストアーという名前は、かつて刺しゅうの仕上がりを見た外国人のお客が「crazy」と言ったことに起因するのだとか。
やってほしいな、背中に刺しゅう
たとえば背中一面にオレンジ色の顔を刺しゅうしてもらう場合、いくらくらいになりますか、と尋ねてみた。
「柄にもよるけど、単純な図柄なら1万円もかからないと思いますよ」と。
刺しゅうの店クレイジーストアーは確かな技術を持った職人の店でした。今年の夏はZ君の刺しゅうTシャツでも作ってもらおうかと思っています。
刺しゅうの店 クレイジーストアー
〒904−0004 沖縄県沖縄市中央4−1−2 рO98−937−6916 https://www.crazy-embroidery.com