あけましておめでとうございます。みなさんは年末年始をいかが過ごされたでしょうか。僕は久しぶりにのんびりさせていただきました。
なんていいながら、実はこれかいてるのまだ年末だったりして。まあそんな大人の事情はおいといて、先日、年末の買出しに、と市場へ行ってきました。そうしたらでかいイカが売られていましたよ。どうぞ。
(安藤 昌教)
市場が活気に溢れる季節
年末の市場は殺気立つほどの賑わいぶりだった。沖縄の市場は観光スポットにもなっているが、ちゃんと地元の人だって買い物に来る。年末にはお正月準備の人出で賑わうのだ。
鮮魚コーナーは相変わらず色鮮やかな魚達で溢れていた。赤青黄色、沖縄の海は透明度が高いので魚達も美の追求にぬかりがないのかもしれない。
なんだ、この違和感
いろいろ物色しながら通路を歩いていると、斜め後ろあたりに何か違和感を感じた。なんだこの動物的な視線。ちょっと気になって引き返してみると。
でかいイカでした
でかいイカが僕を見ていた。普通のと比べるとその大きさが伝わるだろうか。カウンターの中のおばちゃんと比べてもらってもいい。ちなみに「でかいの」の左隣が切り離された足、右隣が茹でられた胴体。危険だ。
一応携帯と比べてみた。イノシシの子供くらいある。にわかに信じられないが形からしてたぶんイカだ。
店のおばちゃんに聞いてみた。
あの、このイカ、どうしてでかいんですか。 「あ、これ、コウイカ。お兄ちゃん、買うの。」
あ、いえ、オオイカですか。 「コウイカ、ね。本土にはおらんでしょう。で、お兄ちゃん、買うの。」
ああ、コウイカ。何キロくらいあるんですか。 「たぶん10キロはあるね。で、お兄ちゃん、買う。」
一匹いくらするんですか。 「一匹はべらぼうに高いさ。これはこのまま料亭に持ってくからね。切り身なら売れるよ。で、買うの。」
あ、ちょっとだけ頂きます。 「買う。」
はい。 「まいど。」
ということで500円分切り分けて頂きました。生のままでは売れないというので、茹でたやつを。おばちゃんいわくそのまま刺身みたいにして食べられるらしい。
お兄ちゃん、どっから来た。 「宜野湾市です。」
は?
完全に観光客と間違われていたようだ。
でかい、だけどうまい
後で調べたところによると、このでかいイカはコブシメというコウイカの仲間で奄美以南のさんご礁に生息しているらしい。今日は市場だったからよかったものの、海でこいつに出会っていたらどうなっていたことか。
そんな不安もなんのその、茹でたコブシメは適度に歯ごたえがあり、噛むほどに味の出るうまいイカだったのでした。