しかも新宿伊勢丹
イタリアンは新潟県内でチェーン展開するファーストフード「みかづき」のメニューである。その「みかづき」が新宿伊勢丹で11月21日まで開催中の「越後の味 新潟展」に出店しているのだ。
B級グルメ界では超有名なイタリアンがついに東京上陸である。日米野球でクレメンスがきたようなものだとお考えください。
11月18日、夜7時に「みかづき」ブースを訪れると、イタリアンを求める人が途切れることなく並んでいた。行列は多いときには8〜10人ぐらいになり、伊勢丹の店員さんが整理にあたるほどだった。
予想以上にイタリアンに対する注目度は高い。株式会社みかづきの堀さんにお話を伺った。
「最初、伊勢丹さんから声がかかったときは『ほんとにいいのかな?』って思いました」
と笑っていた。しかし、地元の店舗では特注の鉄板を使用しているため、伊勢丹で用意できる機材でイタリアンが作れるかどうか10月に試作に来たそうだ。イタリアン、思った以上に熱い。
お客さんは喜んで買っていく人と恐る恐る覗き込む人に分かれていた。喜んで買っていく人は新潟出身の人が多いと堀さん
「買ったあとに待っててくれてひとこと声をかけてくれるんですよ。嬉しいです。」
地元新潟でも盆と正月の帰省シーズンは行列ができるそうだ。帰省した人が買いに来るからである。
「ソウルフードですから」
新潟のソウルフード。イタリアン。
ここでイタリアンについて説明を
イタリアンの麺はみかづき自家製の中華麺。もちもちしているのが特徴。
「でも餅米は入ってません」
と堀さん。米どころなのでそういわれることがあるそうだ。で、この麺ともやし、キャベツをオリジナルのソースで炒める。堀さんもソースに何が入っているか知らないそうだ。
「社長に聞いても教えてくれないんです」
みかづきの味の秘密がここに!そこに粉チーズ(ここにも粉チーズ以外の秘密があるとのこと)で味をつける。最後にトマトペーストをベースに作ったミートソースをかける。
幾多のオリジナルの味付けが重なってイタリアンができるのだ。太麺がもっちり、もやしがしゃくしゃく、ソースの辛み、ミートソースの甘さ、書けば書くほどわからなくなってくるが、おいしいんです。
イタリア料理よりも先にあったのだ
名前の由来だが、45年前にナポリタンをもじって「イタリアン」と命名したという。その後10年ほど前から、イタリア料理を「イタリアン」などと呼ぶようになったが、
「うちは45年前からイタリアンですから。新潟でイタリアンといえばイタリア料理ではないです」
みかづきのイタリアンはメニューのバリエーションが多いのも特徴だ。
・中華イタリアン
・和風きのこイタリアン
・カレーイタリアン
というメニューも存在する(中華イタリアンは終了)。中国なのかイタリアなのか。日本なのかインドなのか。イタリアンは自在にとびまわる。なるほど、やっぱりイタリアンはイタリアではないのだ。
今回も「和風きのこイタリアン」と「カレーイタリアン」が食べられるぞ。
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