珊瑚礁とグラッパを飲む
アルコール度数の弱いものから飲み進める事に。エントリーナンバー1番は珊瑚礁(泡盛/沖縄/40度)だ。
まずはグラスに半分くらい注ぐ。その量、およそ100ml。
おもむろに携帯電話を取り出し何やら計算を始める林さん。
住「何を計算してるんですか?」 林「いや、アルコール摂取量を……」
アルコール度数40度の珊瑚礁100mlで、摂取するアルコール量は40ml。ビールに換算すると350ml缶で約2本分。
林「これ1杯でビール2本ですよ」 住「何だか生き急いでいる感じがしますね」
この時、時刻は午後の4時。 平日の昼下がりにレジャーシートを敷いてお酒を飲んでいるのは僕たちくらいなもので、遊歩道では犬を散歩させている人、自転車に乗っている人、色々な人たちの日常が行き来している。
住「ここだけ異空間、って感じがしますね」
珊瑚礁を飲み干し、2種類目のグラッパ(ブランデー/イタリア/45度)を飲む。 グラッパはイタリアでは食後酒として飲まれている。脂っこいものが多いイタリア料理を食べた後に消化を助ける役割があるらしい。
林「でも、僕たちは別に脂っこいものを食べた後じゃない」 住「それにここはイタリアじゃなくて、葛飾区なんですよね」 林「そうなんですよ。川の向こうは三郷ですよ」 住「埼玉県?」 林「そう。県境って治安の悪い印象がありますよね」 住「ああ、確かに。でも、ここは平和ですよ」 林「そうですね。いい公園ですね」