不況のあおりかどうなのか、最近、お弁当が値下がりしている。調べてみると300円以下の弁当を売っているところもけっこうあるのだ。
ふだん僕は自炊が主で、あまり持ち帰り弁当を利用する習慣がない。しかし、「激安」となるとなんだか気になるじゃないか。
今回は、4種類の弁当を食べています。
(斎藤 充博)
250円で売っていてすごい
まず最初に食べたのはこちら、埼玉県のJR西川口駅近くの「にこまる弁当」。屋号の「にこまる」は「250円」に由来しているのだと思う。ここのお弁当は、全て250円で売っているのだ。
250円だけども、充分に大人の一食分に相当する量が入っている。
そして、この生姜焼はかなりしっかりとした味がついていてなかなか頼もしい。勢いがある。
生姜焼きの付け合わせのスパゲティもいい。みためよりも量が多くて、弁当のボリューム感のだめ押しになっている。生姜焼きの味がうつっていて、艶かしいおいしさだ。
なんとなく大阪コテコテの生姜焼き社長と、スレンダーなスパゲティ秘書の組み合わせを想起してしまった。
弁当の時点でお腹がいっぱいだったのだが、価格に釣られてチキンカツも買ってきていたのだった。 これ、130円でマクドナルドのシャカシャカチキンの10倍ぐらいのボリュームがある。どこまで行っても淡々とチキンカツ、といった様子だ。
近くの店も250円で弁当売っていました
次は、このお弁当屋さんの斜向かいのスーパー「プライス」の弁当だ。そう、実はこの場所、道路をはさんで250円弁当戦争が勃発していたのだ。こういうシュチュエーション、グルメマンガの「ミスター味っ子」とかで見かけたことがある気がする。現実とマンガの境界線は思いの外、あいまいだ。
ちなみに、ここは、僕の部屋からとても近い。実を言うと、家から近いところで安い弁当を売っているのが気になった、というのが今回の調査のそもそもの動機だ。 それでは、食べてみましょう!
ちょっと固めに炊き上げたご飯がみっしりと詰まっていて、なかなか好ましい。 うんうん、ゴマがご飯にかかっているのもポイント高いぞ…などと思いながら食べていたら、随分早い段階でチキンカツがなくなった。
しょうがないので、冷蔵庫からキムチを引っ張りだす。あと味噌汁も作った。キムチを食べたらちょっと酸っぱくなっていたが、ないよりはマシだ。
今、「ないよりはマシだ!」とかひどいことを言ってしまったが、みそしるとかキムチとかは、文句も言わずに付き合ってくれる古い友達だと思う。ふだんあまり食べない持ち帰り弁当に走って失敗した僕を、やさしく受け止めてくれた気がした。