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フェティッシュの火曜日
 
ふ菓子のバリエーションを増やす


うまいんだけれど、いつも同じ味だ

ふ菓子が大好きで、小さい頃から日常的に食べている。
長い間、ふ菓子を愛好していて、最近気づいた。
ふ菓子には、黒砂糖味しかないのだ。

なので、いろんな味のふ菓子を作ってみました。

斎藤 充博



もっといろんな味があってもいいんじゃないか

最近のお菓子のバリエーションはすごい。一つの種類のお菓子にいくつもの味がある。ペプシコーラなんて、シソとかキューリとか、ウケ狙いとしか思えないフレーバーもある。なのにふ菓子ときたら、ずっと昔から黒砂糖味だけだ。頑固なのか。

今回は、昨今のお菓子の流行を、そんな昔カタギのふ菓子にとりいれてやろう、という試みだ。昔からの伝統芸能である歌舞伎に、現代風の演出を取り入れた、スーパー歌舞伎のようなものだと思って見ていただきたい。スーパー歌舞伎を見たことがない人は、スーパー歌舞伎とは今回の僕の試みのような物と思っていただければ幸いである。僕も見たことがないので、そう思うことにします。


大人が堂々とふ菓子を食べることの出来る世の中に

ふ菓子は「子どものおやつ」のイメージが定着しているせいで、なかなか大人が人前で楽しみにくい、という現状もある。もしもふ菓子におしゃれなフレーバーを持込めば、OLなどを中心に大人にも受け入れられるのではないだろうか。

ここまで考えて、だんだん気持ちが盛り上がってきた。

ふ菓子の下ごしらえをします

というわけで、ふ菓子にいろんな味を付けてみたい。おっとその前に、邪魔なものは外してもらおう。包丁でふ菓子の黒砂糖の部分をむこうと思う。


ストン、と一番おいしい部分を落として
スルスル行く

ふ菓子の皮むきはするすると進む。しょせんは「麩」なので、包丁につっかかるところが全然ない。特に右の写真の桂皮むきの感触の面白さは、なかなかのものだ。僕は大根の桂皮むきが上手く出来ないので、余計に楽しく感じてしまったのだと思う。全ての大根の桂皮むきに挫折した人に、この作業をおすすめしたい。


大人なのでやりたいことが出来ます

しかし、手が滞りなく進む一方、頭では「なんかいけないことをしているんじゃないのか」という思いが、ちらりと出てきた。
僕が小学生で、台所でこれをやっていたら、間違いなくお母さんに「食べ物で遊ぶな」などと怒られるに違いない。心の中で一度お母さんに、ごめんなさいを言いつつも、作業は進めて行く。


そうえいば、こんな風に黒砂糖と麩の部分をわけて喰うやつっていたよな

大量にふ菓子のガワが余っていますが、今この原稿を書きながらおいしく食べています

試しにプレーンふ菓子を食べてみる。
味らしい味は無いが、サクサクとした食感があって、なかなかよろしい。新しい味をつけるのが楽しみだ。

ちなみに、料理用のお麩も買ってそのまま食べてみたが、このプレーンふ菓子とは全く違う食感でおどろいた。こちらは、ふにゃっと柔らかくて、サクサクとはしていない。どっちも味は同じ(無い)なんだけれど、まるで別物だ。


それではこのプレーンふ菓子にいろいろな味を付けてゆきます。

ブルーベリーふ菓子は北欧おしゃれっぽい


僕には、とても高級そうに見えた

ブルーベリーふ菓子

・作り方:プレーンふ菓子にブルーベリージャムを塗る

まず作ってみたのは、ブルーベリーふ菓子だ。なるべく従来のふ菓子のイメージから遠いところを狙ってみた。真っ白なお皿に濃紺のブルーベリーふ菓子をのせてみると、「北欧だ!」って思った。ブルガリアとかチェコとかの国のイメージだ。これは、おしゃれだと思う。若いOLにも喜ばれるんじゃないのだろうか。

それでは、食べてみよう。


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