先日、動画を撮影していたときに六本木ヒルズの壁にセロテープでストラップを貼った。
そのセロテープをはがすと細かい砂粒がついていた。貼り付けたところが石材だったため、表面の砂がついたのだ。
六本木ヒルズの粉である。ヒルズ粉。
粉がつくのは蝶や蛾だけだと思っていたのだが、ビルも粉を出すということに驚いた。ほかのビルも粉を出すだろう。そう思ったら粉を集めずにはいられません。(林 雄司)
これがヒルズ粉だ
先月採取したヒルズ粉はどこかに行ってしまったのでふたたびヒルズにやってきた。遠くから見るとつるんとしている六本木ヒルズだが、意外なことにふもとは石である。
セロハンテープをゆっくりとはがす。鼻の頭の脂をとるパックのようなものだろうか。そのテープについているものは……!
ヒルズ粉をどうやって愛でようか
甲子園だったら砂を持って帰ればいいのだが、ビルだったら壁の粉という手があったのだ。硬いからとあきらめずにセロハンテープを貼ることが肝要である。
さてこのヒルズ粉、手帳にはって採集手帳にするのも一興だろう。昭和の時代の記念写真と一緒に観光船の切符も貼ってあるアルバムのような趣がある
昭和の味わいも捨てがたいが、せっかくなのでヒルズ粉をマクロで撮影してみよう。
透明の石英や黒曜石のように黒光りする粒も混ざっている。セロハンテープについていたときは粉だったが、妙な存在感がある。顕微鏡でもっと拡大してみよう。
意外にどころかすごくいいものではないか。粉からもセレブ感が漂っている。とんだセレブ粉である。
ヒルズ粉と呼んでちょっぴり揶揄する気持ちがあったのだが、石の輝きの前にその悪い気持ちも消え去った。この企画、いい企画じゃないか。
セレブなビルだから輝いているのか、そうでないビルも輝いているのか。採取して確認したい。