狭い道を通るバス路線のことを、狭隘路線(きょうあいろせん)というらしい。ネットで検索してみると、愛好家もけっこういるようだ。そんなジャンルがあったとは…。
長崎は土地が狭いのとバスが多いのとで、狭隘路線にはこと欠かない。以前も「長崎バスツアー」という記事で、狭隘路線を突き進むバスの楽しさについて書いたことがある。が、その後もあちらこちらで 「あっ!」 とか 「うっ!」 とか言っていた場所があるので、今回まとめてそれらを観て回った。
(text by T・斎藤)
●その1:長崎市飯香浦町
飯香浦と書いて「いかのうら」と読む。 海沿いを走る県道34号線は、景色はいいが、所々道が狭くなってたり曲がりくねってたりでなかなか走り難い道だ。
中でも飯香浦のあたりはクライマックスとでも言うべき曲がりくねりっぷりと急勾配で、普通車で通るのもけっこう大変なのに、そこをバスが通ると聞いた時は驚いた。
明らかに狭いのだが、写真からわかるだろうか?
ここにバスが突っ込んで来るんだから興奮ものだ。
が、何年かぶりかに来てみたら、最大の難所だった部分が舗装され、道幅も若干広くなって通りやすくなっていた。私の記憶では、以前はアスファルトではなくデコボコしたコンクリートの道で、しかも道幅もグッと狭かった。それでいてこのヘアピンカーブだったのだ。
道がよくなることは普通なら喜ばしいことなのだが、今回の目的からすると残念。
チャンスは一時間に一度
バスはめったに来ない。 バス停に書かれた時刻表を見ると、1時間に一本くらいしかない。炎天下の中ひたすらバスを待った。
重低音を響かせてバスが来た時には思わず興奮した。 バスは上から、坂を下るカタチでやって来た。
マルチアングルで見たかった
以前よりだいぶマイルドになったとは言え、それでもバスが通る路線としては相変わらずスゴいところだった。
本当はもっとさまざまなアングルから鑑賞したかったのだが、なにしろ次に来るのはまた一時間後とかなので、切り上げて次のポイントへと向うことにした。 (カメラマンを複数用意すべきだったか…!)