「えーと、今度、京都に行くんですが、『関西の食パンは5枚切りらしい』という噂を聞いたんで、コンビニやスーパーをまわって、確かめたいと思っておりまして…」
と、当サイトの企画会議で言ったらば、皆が「えええええーーーー!」とすごく驚いたので、逆に私がビックリした。
「ほんとに? ほんとに5枚なの!?」
私は埼玉県出身だが、昔から食べているのは「トースト用に6枚切り」「サンドイッチ用に8枚切り」だ。
ウェブマスター林さんをはじめ、関東出身者が多いせいだろうか、動揺は大きかった。
6、8枚が当たり前で生きてきたので、「5枚切りデフォルトの世界」「5枚切りの歯ざわり」というのが、想像出来ないのだ。
ライター石川さんが言った。
「本当ですよ、学生時代に関西に住んでたんですが、確かに5枚でした。今も食パンは5枚切りじゃないと嫌なので、近所で5枚切りのある店を探して、そこで買ってます」
「ええええー、関西5枚なの? っていうか、東京にも売ってところがあるの?」
たぶん皆、食パンについて、真剣に考えたことがなかったのだ。
些細なことなのに、常識が崩れていく、不思議な感覚がわき上がった。
旅行前に、京都出身者にきいたところ、「食パンの枚数? 覚えてないなあ、6枚じゃなかったっけ?」と言われてしまった。え、ええ?
大阪出身者も「覚えてないなあ、でも関東のサンドイッチは、パンの厚みがないというか、食べごたえが弱いな〜、と思ったことはあった…かも」という曖昧な回答。う、うーん。
「ひょっとして関西より西は、皆5枚だったりするのかな?」と思って、九州出身者にも聞いてみた。長崎の人には「いや、5枚じゃなかったよ、6枚だと思う」と言われた。
宮崎出身者には「ウチの地元は、お惣菜パンが発達していて、コロッケ・スパゲティ・ヤキソバ全部乗せパンなんかもあって、大変に充実しているので、食パンなんか食べないですよ!」という極端な意見も出た(←これについてはまた別の機会に是非調べたいと思う)。
(text by 大塚 幸代) |