特集 2025年10月17日

今年の台風、数が少ないと思っていたけど……インパクトは大だった!

涼しくなった、気がする?

林:
(9月は)それなりに涼しくなった、ような気がしますけども。

増田:
涼しくはなってるんですけどもね。9月の東京の気温、平年の気温と比べると、ほとんど高いんですよね。

林:
たまに平年を思い出したかのように下がるのが嬉しいですよね。

15.png
9月の気温グラフ・点線は平年

増田:
でも……全然平年より高いですね。やはり、それまでが暑すぎて涼しく感じるだけであって、やっぱり感覚っていうのは当てにならないし、だんだん変わっていくから、そうやって実は暑さにも徐々に慣れている。だから、昔だったら「まだ暑いよね」と言っていたような気温を、我々はすでに涼しく感じている。そういう状況になってきている感じですね。

林:
最近読んだ食文化の本に、昔カラムーチョは激辛だったけど、今誰も激辛とは思ってないって書いてあって、だから、だんだん慣れているというのはあるかもしれないですね。

西村:
確かに、昔は辛いつもりでしたねあれ……。

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9月のクイズ正解者!

林:
それでは先月のクイズの正解、9月の最低気温ですが、17.9℃でしたね。ちょっとオーバーして、18℃の方が二人。

18℃

上下動しながら少しずつ下がっていくと思います。20日か21日の雨のあたりか、もしくは月末くらいに。なんだかんだで18℃くらいにはなるのでは。

toniさん

18℃

天気予報アプリからの推測です。

HAさん

増田:
すごい、なんだろうアプリって……何のアプリか気になりますね。

西村:
今月は、1℃以内だったら……ほぼ全員正解者じゃないですか。すごいですね。

誤差1℃以内の正解者(敬称略)

16.9℃ ボス
16.9℃ 武井崇
17.1℃ べくとる〜
17.5℃ ジンコ
17.6℃ Eins
17.6℃ あんちょこびし18℃ toni
18℃ HA
18.2℃ ツトミちゃん
18.5℃ わだだーだ・だーだだ
18.5℃ マンゴープリン18.8℃ すー
18.8℃ メロポン

増田:
おめでとうございます!

西村:
すばらしい

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今月の増田さんへの質問

林:
さて、今月も増田さんへの質問来てます。

毎月記事を楽しく読んでいます。今年の東京の冬の気温がどうなるかを知りたいです。もし暖冬なら冬コートを新調するのを見送ります

ぽこぺんさんさん

小林:
「冬コートーさん」だ。

増田:
「冬コートーちゃん」(冬コートを着る目安は10℃(トー)以下)ですね「トーさん」だと13℃だと思われちゃう。

小林:
あ、すみません、トーちゃんだった(笑)

増田:
「半袖にーさん」(半袖を着る目安は23℃(にーさん)以上)に比べると今ひとつ浸透しないな(笑)

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収録日の予想が23℃以上だったので半袖で来た増田さん(実際は23℃以下に気温が下がってしまった……)

林:
今日は気温が23℃以下だったんで、長袖で来ましたよ!

西村:
半袖にーさんが役立った。

増田:
そうですね〜冬に関しては、一応12月ぐらいから気温が下がるという長期予報にはなっていて、東京の冬の気温も12月のどこかの時点でストーンと下がって冬らしくはなると思います、ただ、その「冬らしい」というのが昔に比べると全然気温が高いといった状態ですから、そこまで寒い冬とはならないだろうと。

西村:
どう感じるかの問題ですね。

増田:
一方でさっきの慣れの問題で、11月ぐらいまで「まだまだ気温高いね」と言っているところからドンと下がるので「なんだか急に寒くなったぞ」と感じるとは思うんですね。なので、冬コートにお世話になることは出てくるんだろうなと思いますね。新調するかどうかは……お任せします!

林:
逆にいうと、今が例えば23、24℃になってきて、11月とあと2ヶ月は丸々この程よい気候が続くってことなんですよね。

増田:
そうですね、ここからは今より暑くなるというのはほとんどないんですよね。だんだん下がっていく。でもそんなに極端に下る日は多くないでしょうから。

林:
それってあんまり言わないですけど、快適な期間が伸びてるということでもあるんですよね。

増田:
ただこれ、去年デイリーで、20℃前後のところを快適日として設定して、東京の快適日の日数を調べたら、徐々に減ってきてはいたんですよね。どっちかと言うと、暑さのほうが後ろに押してきてるという……。※参考:『最近の秋は短すぎ? 気象予報士・増田さん「いや、短いのはむしろ冬」』

林:
じゃあ、とりあえず今は快適な日々を……。

増田:
そうですね、10月、11月は楽しんだほうがいいと思います。

黒潮の蛇行が終了した、というニュースがありましたが、ひょっとしてこれがここ数年の温暖化傾向を少しでも和らげる動きになるんじゃないかと、よくわからずに期待を抱いていますが実際どうなんでしょうか?

ぷりんぐみんさん

林:
これ、先月もだったんですけど、毎月「黒潮蛇行」の質問きてますね。

増田:
前は「終わるかも」で、気象庁から終わりましたという情報は出てないから先送りしましょうかって言ってたんですけど、こないだ気象庁から正式に終わったと見られますという情報が出ましたね。

西村:
では、満を持して触れてみますか。といっても黒潮の蛇行というのはちんぷんかんぷんなんですけども、あと、気象庁って黒潮の蛇行も観測してるんだっていう驚きありますが。

林:
トカゲが出るかどうか(生物季節観測)から、黒潮まで……。

増田:
守備範囲が広すぎて、結局トカゲの観測は辞めちゃったというのもあるんですが……黒潮の蛇行の終了というのは、これはもう、可能性の話でしかないんですけど、この温かいこの海水の部分ってのが、日本の沿岸部で溜まりやすくなっていた。

17.png
黒潮大蛇行の経路(気象庁webサイトより)

西村:
この赤い部分が温かい?

増田:
いやそれは、流れの速さですね。早いところが赤い。で、これまでは黒潮が蛇行して南から温かい海水が来て東海関東あたりで海水温が上がりやすくなっていた。なので、ここ最近の暑さの一因はこれだったんじゃないかと。冷めてない湯たんぽがずっとあるようなものなので、湿気の量が増えて、大雨とか豪雨の一因にもなっていたかもしれない。もしかすると、この黒潮大蛇行が終わることで、そういう部分がちょっと解消されるんじゃないか。という話もあります。

西村:
期待できる?

増田:
とはいえ、なんだかんだでやっぱり雨は多いと思うし、暑さも続くような気がしますね。これだけでガラッと変わるということは、海水温ひとつとっても、日本周辺全体でけっこう上がっちゃってるので、その局所的なところで何か大きく変わるというのはちょっと考えづらいかな……。

西村:
じゃあ、そんなに期待しないで、あったらいいなぐらいで。

林:
黒潮大蛇行って、いい響きですね。

デイリーの増田さんの記事を熟読すれば,それだけで気象予報士試験合格できますかね・・・

おかぁニャンさん

林:
簡単にいきますかね(笑) 僕も、気象予報士の本とか見たりしますけど、難しいですよね。あの露点温度の図とか、あれみんな覚えるんですか?

増田:
グラフは完璧には覚えないですね。グラフから読み取るという。

西村:
僕、算数めっちゃ苦手なんですけど、その算数の力ってどれぐらい必要ですか?

増田:
そうですね、計算をしなきゃいけない問題があるので、そこはやっぱりしっかり計算できないと。

西村:
電卓はダメですか?

増田:
使えないです。

西村:
じゃあ、小数点の位置とか間違えたら全部ダメだ。

増田:
そうです、風の速さの計算とかね。そういうのやりましたけど。

西村:
興味はあるんですけど、やっぱり計算の部分が大変だなって思うと……。選択式なんですか?

増田:
一般知識、専門知識は選択式、マークシートです。実技は筆記です。

小林:
600時間でしたっけ、1000時間だったかな? 勉強時間が必要だって。

増田:
だから、これ絶対社会人になったら取れないぞっていうふうに思って学生時代にがんばって取りましたもん。

林:
タレントの人とか気象予報士の資格とったりするじゃないですか、あれよくみんな仕事やりながら取るなって感心しますもん。

増田:
なので、お答えとしては、熟読するだけでは試験合格はできないけれども、読んでいただければ、もっともっと天気に興味がわいて、勉強への加速度が上がり、そして合格への時間が短くなるという、そんな方程式はあると思います……いいですか。お答えになってますかね(笑)

西村:
でも、興味がわいてもらえれば嬉しいですよね。読んでもらって。

増田:
やっぱり勉強って、ほんとちんぷんかんぷんなんですよね。最初の頃はなんだこれ?って思いながらやるんですけど、でも知っていることが出てくれば「あーあれか」と思って嬉しくなるので。

西村:
テレビのグルメ番組のロケで知ってる町が出てくると「おー」ってなる感じで。天気予報見られますよね。

林:
デイリーの記事で読んだところだ! ってなるといいですよね。9月のつくばの突風がガストフロントでしたが、前に増田さんから聞いた現象でしたよ。※参考:「9月の天気図は合戦だ~気象予報士増田さんの詳しすぎ天気解説9月その2」 

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仕事しながら気象予報士の資格取る人、尊敬します!(林)
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酷暑日の上を予想しよう

今後、真夏の最高気温が45℃を超えたら、何日(なにび)と呼称すると思いますか?その時はその時ですが。

eiさん

増田:
気象庁が40℃超えの日の名称を決めますと言ってましたね。なんだかもう、報道が先行しちゃって、酷暑日が有力みたいな感じになってますが。

西村:
みんなで予想します?

林:
それ問題にしましょうか?

増田:
じゃあ、皆さんから募集してみましょうか。eiさんの質問は45℃超えの一歩飛んではいるんですけども。

林:
25℃以上が夏日、30℃以上が真夏日、35℃以上が猛暑日、で、今度40℃以上を決めようというわけですね。

増田:
実は猛暑日を決めるのは急に話が出てきたんですよね。急に出てきて、しかも「(35℃超えの日の呼称を)猛暑日にします」だったんですよね。それまで森田さんとかが、酷暑日と呼ぼうって言ってて、ちょっとずつ広がりつつあったのに、気象庁が猛暑日にしますというふうになって。そうなったんですよね。
これは「酷暑日」はすでにメディアで使われはじめているから、酷暑日はやめて猛暑日にしちゃえみたいな。そういう意図があったんじゃないかな〜なんて(笑)

西村:
元号と一緒ですね、すでに使われている言葉は避けるみたいな。

小林:
候補となっている酷暑日などの文字から、明確さ、平易さ、聞き取りやすさなどを考慮して決める……らしいですね。

西村:
酷の字がちょっと難しいのかな。

林:
あと、酷ってマイナスイメージの文字ですよね。猛はすごい勢いがある漢字ですけど、酷だとちょっと主観的な感情が入るじゃないですか。大小とか高い低いみたいな、量を表すような文字の方がいいかもしれないですね。

林:
第二猛暑日とかでいいんじゃないですか? 第三猛暑日とか、第四猛暑日……。

小林:
わかりやすい(笑)

林:
あと、大きい桁の言葉あるじゃないですか、恒河沙とか、那由他とか。それをつけるとか。不可思議日とか?

西村:
豪、豪暑日とか? 豪雨ってあるから。

一同:あー、なるほど。

林:
では、今月は10月の最低気温をみんなで予想するついでに、40℃超え、45℃超えの◯◯日もみなさんに考えてもらって送ってもらいましょう。

10月のクイズは、10月の最低気温、そして40℃超え、45℃超えの◯◯日をみなさん考えてみてください! 

10月のクイズ
・2025年10月の東京の最低気温(小数点以下1桁までお答えください)
あとついでに、40℃超え、45℃超えの◯◯日も予想してください
(締め切り:2025年10月20日23:59)
応募はこちらから

10月の最低気温(参考値)
2024年      11.5℃
2023年      11.4℃
2022年      8.5℃
2021年      7.9℃
2020年      9.2℃

参加者の予想
林 8.9℃
西村 10℃

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