特集 2018年10月22日

餃子の王将だけど本格タイ料理が食べられる店

これが王将のタイ料理だ!

注文したタイ料理はどれも美味しかった。タイにはいったことがないし、タイ料理に詳しくもないので、どこまで本格的なのかは判断できないのだが、王将の味をベースにしているためか、どれも舌に馴染むものだった。

タイにいったことがあるという渡辺さんによれば、「タイでは中華料理ばっかり食べていたからなー。この店ではタイ料理をよく食べるんだけど」とのこと。なんでだよ。

016.jpg
きっとトムヤムクンに麺を入れたらうまいだろうなという、麺好きの夢が叶った一品、それがトムヤムクンラーメン。
017.jpg
タイの海鮮サラダ、ヤムタレー。油断して食べたら結構な辛さだった。
018.jpg
「タッパイも注文する?あれ、パッタイだっけ?私いっつもタッパイっていっちゃう」と内田さん。

それにしてもである。いくらオーナーがタイ料理好きとはいえ、ここは餃子の王将だ。好きというだけで、わざわざタイ料理を出すものなのだろうか。

厨房にはタイ人と思われる方がいて、日本人客と談笑している。あれは何語で話しているんだろう。

019.jpg
常連らしきお客さんとカウンター越しに会話をする店員さん。彼以外にも何人かタイ人っぽい方が働いている。

そういえばメニューに何か書いてあったなと確認したら、タイ料理のご意見ご感想を店員さんに伝えてもいいシステムのようだ。

これは店員さんと話をするチャンス!

020.jpg
タイ人スタッフと対人接客できる店らしい。

「あのお兄さんとちょっと話をしてみたくない?」、「美味しかったって直接伝えようよ」、「藤岡さんの『、』は伝えなくていいかな」ということで、料理を持ってきてくれた日本人店員さんを通じて、お手すきのタイミングでお話をさせてもらうことにした。

これってあれだ、人生初の『ちょっとシェフに一言伝えたいんだけど、呼んでくれるかな』というやつである。餃子の王将でトレンディドラマごっこだ。

021.jpg
トムヤムクンスープ定食。餃子に唐揚げという王将における定番セットにトムヤムクンという異国の風。
022.jpg
ラーメンのトムヤムクンは甘みがあってマイルドだけど濃厚で麺に合う味付け。それに対してこの定食のスープは、酸味がはっきりとしていてアッサリかつキレキレの味という差を感じた。やっぱりシェフを呼ばないと。

タイからやってきたメー店長にインタビュー

しばらくして我々の席までやってきてくれたのは、店長のメーさんだ。

おお、店長なのか。そりゃタイ料理がメニューのトップに来るわけだ。

023.jpg
メーさんが厨房で必死に覚えたであろう日本語は、とても流暢でフレンドリーだ。

玉置:「タイ料理、とてもおいしかったです」

メー:「ありがとうございます!そういっていただけると、本当にうれしいです」

玉置:「日本語、上手ですね」

メー:「いやいやいやいや、読めるけど書けないんですよ。漢字とか全然わからない」

内田:「いやいやって、めちゃめちゃうまいじゃないですか」

024.jpg
米麺の焼きそば、タッパイじゃなくてパッタイ。薄味に仕上げてあり、添付のレモンを絞るとちょうどよい。王将で唐揚げ以外にもレモンを絞る日が来るとは。

玉置:「日本にはいつ来たんですか?」

メー:「11年ぐらい前ですね。オーナーがタイ料理好きなんですよ。大谷さん。ちょっと一緒にタイ料理をやってくれって誘われて」

玉置:「それは日本のタイ料理店に働いている時ですか?」

メー:「タイにいた時です。オーナーさんの奥さんがタイ人で、タイと日本を行ったり来たりしていて」

玉置:「じゃあ向こうで料理人だったときに誘われたんですか!」

メー:「そうっすよ。日本語は全然しゃべれなかったです。今日はオーナーさんが休みですけど、普段は一緒に働いています。店にいる他のコックさんも、タイから誘ったんですよ」

玉置:「すごい、仲間をどんどん呼んでいるんだ」

メー:「まだあと3~4人欲しいかなって。もう忙しい、忙しい」

025.jpg
メーさん曰く、「日本米は白飯で美味しい。普通のごはんは日本米です。でもカオマンガイはタイ米でなければダメ。それは譲れない。やっぱりね、日本米で炊くと味が違う」とのことで、わざわざタイ米を用意している。
026.jpg
パラパラなんだけどモッチリしたご飯がうまい!

玉置:「餃子の王将って知ってました?」

メー:「日本に来てから知りました。やべえ、中華とタイ料理をやるのかって。タイにいるときはタイ料理だけだったので。でも今は餃子とかなんでもやりますよ!苅安賀店もタイ人のコックががんばっています」

渡辺:「前に喫茶店だったとこでしょ」

メー:「そうそうそうそう!」

玉置:「タイ料理と中華料理、どっちの注文が多いですか?」

メー:「やっぱりね、まだ中華のほうがでます。やっぱり餃子が有名」

玉置:「餃子の王将ですからね。そのうち『トムヤムクンの王将』にしましょうよ」

メー:「いいですねー」

内田:「でも王将は王将なんだ」

027.jpg
なんだかノンアルコールの宴会みたいになってきた。
028.jpg
「そういえばここ王将だっけ」と思い出させてくれる餃子の存在。

本場仕様の味付けでも注文可能

玉置:「ここの味付けとかは本場と同じですか?」

メー:「まあちょっと優しい味。辛過ぎは日本人食べられないかなって。 辛いのはめちゃくちゃ辛いですからね。日本人が一口食べたら、火が出るわ―って言われちゃいますよ。でも本場の味がよければぜひ頼んでください。注文のときにいってくれれば、タイの味で作りますよ!」

玉置:「そうなんですか。じゃあひとつお願いします!」

029.jpg
タイらしいおすすめの料理を選んでもらった。
030.jpg
真剣な表情で調理するメーさん。タイ人のシェフが3人くらい働いている。
031.jpg
満面の笑顔で本場の味を持ってきてくれた。
032.jpg
メニュー表にある写真よりだいぶ唐辛子が増えているパッカパオ。

メー:「パッカパオです。そこまで辛くないですよ。僕が食べるときは丸ごとの唐辛子を入れてもっと辛くします」

玉置:「これは……ヘックション。すみません、辛さが鼻に来ました。匂いがすでに辛いですけど、食べると美味しい辛さです。砂糖も結構入っていますね」

メー:「酸っぱいとか甘いとか辛いがハッキリしているのがタイ料理。これはご飯と一緒に食べるといいですよ。白飯と最高!」

033.jpg
かっらい。でも美味しい!

玉置:「どうせだったら、もっといろんなタイ料理も出したくないですか?」

メー:「本当はソムタム(青いパパイヤのサラダ)とかも出したいですねー。でも日本だとまずパパイヤが高い。一玉で三千円とか4千円するんですよ。それを出したら一人前千円とかになっちゃうでしょ。王将では安いものを出したいじゃないですか」

玉置:「なるほど、王将ですからねー」

<もどる ▽デイリーポータルZトップへ つぎへ>

デイリーポータルZを

 

▲デイリーポータルZトップへ バックナンバーいちらんへ

↓↓↓ここからまたトップページです↓↓↓