特集 2018年10月16日

ドキュメント、市場が豊洲にやってきた日

怒っているかもしれない人たちと見学をする

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合流。安藤さんの笑顔が逆に怖い。
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「俺のメッセージで起きたでしょう(安藤)」と核心をついてきた。

到着してすぐに謝り、「いや~人多いですね!来たときも混雑してましたか?」と軽く聞いてみる。

「さっきはそんなじゃなかったよ。江ノ島くんが遅れなければきっともっと空いてるときに回れた」と安藤さんは少し笑いながら言った。「すみません」そう言ってこの会話は終わった。

豊洲市場は大きく分けて、青果棟、水産卸売場棟、水産仲卸売場棟があり、それぞれの市場を見学できるようになっている。

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見学者カードとパンフレットを受付でもらって中に入る。
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見学ブースにも飲食店が入っている。

話題の新しい施設、そして立ち並ぶ飲食店たちに本来なら心がおどるだろう。ただ、2人からの無言のプレッシャーである意味、心がおどっている。いや、ざわざわしている。

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見学者ブースではクロマグロが歓迎してくれる。

進むと展示パネルやガラス越しに場内を見ることができる。楽しみながら市場内を見学できるので子どもたちの勉強におすすめだが、今は無の気持ちで奥の方を見ている。

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心を落ち着かせるために一番奥にある壁を見る無の時間があった。
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通路にも市場の小ネタを教えてくれるパネルが置いてあったり、
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築地から今までの市場の歴史が写真で展示してあるなど博物館のようだ。

色々と勉強になる展示物が設置してある。スマホをかざせば翻訳してくれるQRコードがあるので海外からの観光客も楽しめる施設だ。

普通のエンターテインメント施設として楽しいと思っていたが、この新しい施設に疑問を持つ男がいた。築地を愛する男、西村である。

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「こういうことじゃないんだよな...」

載せられないような過激な発言もあったが、抜粋すると「前は自分の家から市場が見えたんだけど、豊洲だと見えなくなったのも不満」と。

「それは我慢してください」と言いたい気持ちもあるが、遅刻した身分なので我慢した。もうご飯を食べに行きましょうよ。今回食べに行ったのはセンリ軒である。

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築地時代のセンリ軒。大正3年創業の老舗だ。
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あえて魚を食べない築地うまいものめぐり」でも行ったお店である。
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築地時代は味のある内装だったが、
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内装がガラリと変わっている。
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築地の頃に好きだったお店もいくつか教えてもらったが、閉店しまっているお店もあるようだ。

西村さんは「市場で働いている人たちの仕事や熱気を目の前で見ることができて、それが築地の良さだったんだけどな」と教えてくれた。思い入れのある人の言葉は深くささる。

そして、安藤さんの「西村さんの思い入れのある場所でのいい話もいっぱいあったんだけど、江ノ島くんはいなかったから聞けなかったな」の言葉も心にささった。

話していると注文した料理が運ばれてきた。どれもセンリ軒の名物で、見た目だけでもおいしさが伝わってくる。

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半熟たまご入りクリームシチュー。

クリームシチューのまろやかな味に黄身が混ざると、それはもう幸せな味だ。見た目よりもさっぱりとしているのでペロッと食べられる。

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朝ご飯にちょうどいい!

そして、カツサンド。トーストしたパンにソースがしみこんだカツ、そこにからしの風味が食欲をそそる。最高においしい。

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遅刻したことを忘れるおいしさ。
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豊洲に移っても味は変わらないそうだ。

土地は変わっても変わらないものがある。そして、今まで遅刻をしたことがないからといって遅刻しないとは限らない。豊洲は色々と教えてくれた。

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お店を出るとき伝票を手に取ると「いや、出すよ」と言っていただけたが「いやいや、遅刻した僕が払いますよ!!」と言うと「そうだね。」と満場一致だった。
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いいところなので早く起きて来てください。

豊洲市場も味がある

この日、大行列のお店に少しだけ話を聞いた。初日ということもあってか、150人ぐらいのお客さんが並んでいて、こんなに混雑したのは初めてだという。他のお店も早めに閉めたり、一部売り切れたりなど大繁盛のようだった。余談ですが、帰りに目覚まし時計を買いました。
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ちなみに海鮮丼を食べようと軽い気持ちで列に並んだら4時間ぐらい並びました。

 

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