特集 2016年1月20日

歴史に名を残せエスカルゴ牧場

考えつくされたエスカルゴ牧場

先ほどの食堂のような所から少し離れた所に牧場はあるらしい。
牧場…?
牧場…?
着いて行くと工場のような建物に入っていく。牧場、というよりも工業のようだ。

牧場内は完全に管理されていて温度や湿度、餌や土、その環境を整えるまでの設備がシステム化されていて、どれだけの試行錯誤を重ねればこれが出来上がるんだろうかと想像を絶する。

お金ならいくらでもある石油王でもノウハウがなければこれは作れないわ…。と実感する。時間と知識はお金では買えないんだな。
牧場内は写真撮影が禁止とのことなのでイラストでお送りいたします。エスカルゴ達は三食飯付き温度管理が完璧な環境で暮らしている。
牧場内は写真撮影が禁止とのことなのでイラストでお送りいたします。エスカルゴ達は三食飯付き温度管理が完璧な環境で暮らしている。
僕「これは凄いですね…。全部一人で考えたわけでしょう」

社長「そうや、私が死んだら全部パァ」

僕「えっ、そんな、後継者とかは…」

社長「それも話すんで、段取りあるんで(以下省略」
エスカルゴ看板デカい。
エスカルゴ看板デカい。
僕「いやぁ、ここまでするなんて、社長相当エスカルゴが好きなんですね」

社長「そんなことないよ。好きとか嫌いじゃなくてやるだけ」

僕「えっ、好きじゃないんですか!?じゃあ、儲かるから!?」

社長「好きとか儲かるとかではなくてやるべき事なんやよ。周りはおもしろカタツムリおじさんと思ってるかもしれんけど」

僕(図星や…)
さっきのが産卵室で、こっちが飼育室。この飼育室が凄い。
さっきのが産卵室で、こっちが飼育室。この飼育室が凄い。
社長「30年前に私が1ミクロンを計測できる機械を作ったんだけれど、周りにはそんなもの必要あるかと笑われたんです。それが今じゃ機械にはそれくらいの精度が必要となるので凄く需要がある。」


社長「私は昔、松阪市の長者番付で上の方に載ったことがあるんですが、それでも17万人のウチの上の方です。世界の人口を考えてみなさい。70億人でトップ取ろうとしたらどうすべきか。誰もやったことのないことをやらなきゃいけないんです」

壮大!興味本位で来て凄いことになってきたぞ。

社長「お父さんはね、歴史に名を残したいんだよ!」

お父さん!テンション上がってきて、一人称が私からお父さんになった!歴史に名を残したいってこんなに真面目に本気で言う人初めて会った!

お父さん「真珠といえばミキモトって言われるように、エスカルゴといえば高瀬って言われるようになりたいの」

※ミキモトとは、真珠の養殖に世界で初めて成功して真珠王と呼ばれた三重の英雄、御木本幸吉のことである。
建物の中に入ると木とか無いけれど匂い、湿度、空気が完全に森。目をつぶるとヨーロッパの初夏の朝の森みたいになる。研究の賜物感が凄い。
建物の中に入ると木とか無いけれど匂い、湿度、空気が完全に森。目をつぶるとヨーロッパの初夏の朝の森みたいになる。研究の賜物感が凄い。
お父さん「だからこれはお父さんがやらなきゃいけない事だし、研究や維持費にものすごくお金がかかる。今まで八億円はかかってる。それだけを払っていける人はいないでしょう。お父さんが死ぬのが先か、世界が認めるのが先かの勝負なんですよ」

さっきは六億円って言ってた気がしたが、凄いことである…。

僕「お父さん!頑張って!頑張って!!」

お父さん「お父さんはね、世界が認めてくれるまでやることをやるだけですよ」

そう言ってお父さんは予定があると言ってエスカルゴ牧場見学ツアーは終了した。

と思ったら次のお客さんがいきなり来て、電話で呼びだされていた。
と思ったら次のお客さんがいきなり来て、電話で呼びだされていた。

これだけ壮大な話を聞き、貴重なエスカルゴを食べて大体1時間で900円である。

一時間つきっきりで900円なんて完全に割に合わないが周知や広告、文化として育てて行くことが歴史に名を残すのに必要なのだと言っていた。

ですので、これを読んだ皆様方に於かれましては何かわかりませんが、お父さんが歴史に名を残せるようどうにかしてくだされば幸いでございます。以上、よろしくお願いいたします。

イラスト提供 ぽんさん
https://twitter.com/hiho0o
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