特集 2015年7月21日

八ッ場ダムはいまどうなっているのか

以前の駅と温泉街へ

この取材のひと月ほど前、ここを通るJR吾妻線はダム湖を迂回する新線に切り替えられた。廃止されたばかりとあって、駅舎の出入り口や窓は板張りされていたものの、ホームや線路はほとんどそのまま残っていた。駅前の電話ボックスもまだ生きていた。
ちょうど別の団体が見学に来ていた
ちょうど別の団体が見学に来ていた
いまにも電車が来そうなホーム
いまにも電車が来そうなホーム
駅のはるか高いところに架かる「八ッ場大橋」、工事中の通称「湖面1号橋」
駅のはるか高いところに架かる「八ッ場大橋」、工事中の通称「湖面1号橋」
ちなみに青い線が通常の満水位(黄色い線は洪水を溜め込む最高の水位)
ちなみに青い線が通常の満水位(黄色い線は洪水を溜め込む最高の水位)
入り口を塞ぐ板に貼られていたお知らせ
入り口を塞ぐ板に貼られていたお知らせ
次に、橋の上に移動して駅の跡を見下ろしてみた。
言われなければ廃駅って気づかない
言われなければ廃駅って気づかない
ところで、橋の上から見るとこの先で両側の斜面がぐぐっとせり出し、川が狭くなっているのが分かる。この川の狭くなった入口こそ、八ッ場ダム本体の建設予定地である。

写真をよく見ると、川の水を工事現場から迂回させるためのトンネルの入口と、もし増水しても川の水が工事現場に流れ込まないように造られた仮設の堤防が写っている。
正面の狭くなっている場所にダム本体が造られる
正面の狭くなっている場所にダム本体が造られる
正面の木々の陰にトンネル入口、その奥で川を横切っているのが堤防、車が停まっているあたりがダム本体予定地
正面の木々の陰にトンネル入口、その奥で川を横切っているのが堤防、車が停まっているあたりがダム本体予定地

いよいよ本体予定地へ

というわけで、このあと本体工事の予定地を見学させてもらった。
川の水から工事現場を守る堤防
川の水から工事現場を守る堤防
本体工事現場までやって来ると、川の中に堤防が造られていた。川の水はこの手前でトンネルに流れ込み、工事現場を迂回しているのだけど、大雨で増水しても工事現場に水が流れ込まないように仮設の堤防で守るのだ。

ちなみに、まんがいち工事現場の下流が増水した場合に備えて、こういった仮設の堤防は下流側にも造られる。

そこから下流に少し歩くと、まさにこの場所に八ッ場ダムが造られることを示す看板が立っていた。つまりダムが完成したときには、いま立っている場所はコンクリートの塊の中なのだ。
と言われてもいまいちイメージできない
と言われてもいまいちイメージできない
まさにこの場所に高さ116mのコンクリートダムが造られる
まさにこの場所に高さ116mのコンクリートダムが造られる
まだ仮の堤防を造っている段階で、ダム本体はまだ着工していないので、特別にいちばん下の川の跡まで連れて行ってもらった。

あと少ししたら、この場所は基礎掘削(きそくっさく)と呼ばれる、固い岩盤が出てくるまで土砂をすべて取り除く作業が行われて、そこにコンクリートを流し込んでダム本体が造られる。

どういうことが行われるか、頭では理解しているつもりでも具体的なイメージを描くのは難しい。
もう2度と入れないダム地点の吾妻川河原
もう2度と入れないダム地点の吾妻川河原
このあと滅茶苦茶掘削した
このあと滅茶苦茶掘削した
というわけで、全体から見れば一部だけど八ッ場ダム建設工事にまつわるいろいろを見せてもらった。ここまでは2014年11月初旬の時点である。

そしておよそ半年後の2015年7月、ふたたび僕は八ッ場ダムを訪れた。いよいよ本体工事が始まったと聞いたのだ。

そして、現地のあまりの変貌ぶりに驚いた。
<もどる ▽デイリーポータルZトップへ つぎへ>

デイリーポータルZを

 

▲デイリーポータルZトップへ バックナンバーいちらんへ

↓↓↓ここからまたトップページです↓↓↓