特集 2014年8月4日

ヘボコンレポート~心に残る名試合12選

2回戦 第3試合
そして迎えた二回戦はバトルロイヤル。4対一気にぶつかり合う集団戦である。
ワラワラ
ワラワラ
4試合あった2回戦の中でも、もっともヘボコンらしいというか、ボンクラ度が高かったのがこの試合。まずは参戦ロボットを紹介しよう。
左奥から時計回りで、すきばやし次郎、やさしさ(概念)、突撃パンダさん、ぺんだこ
左奥から時計回りで、すきばやし次郎、やさしさ(概念)、突撃パンダさん、ぺんだこ
すきばやし次郎は「未来の回転寿司」をイメージしたコンセプトカーであり、軽快な音楽を流しながら寿司を回転させ突進する。ただし回転が弱いので敵に当たると寿司がすぐ止まる
すきばやし次郎は「未来の回転寿司」をイメージしたコンセプトカーであり、軽快な音楽を流しながら寿司を回転させ突進する。ただし回転が弱いので敵に当たると寿司がすぐ止まる
「戦うことの愚かさを伝えたい」というやさしさ(概念)は、赤ちゃんのようなかわいさ(口に注目)で相手の戦意を喪失させ、体当たりを受けても柔らかい体でショックを吸収、やさしく包み込む。
「戦うことの愚かさを伝えたい」というやさしさ(概念)は、赤ちゃんのようなかわいさ(口に注目)で相手の戦意を喪失させ、体当たりを受けても柔らかい体でショックを吸収、やさしく包み込む。
エントリー登録時はラジコン+ちりとり+パンダのかわいい姿だった突撃パンダさん。シンプルなつくりがネットで酷評を受けた結果、暗黒面に堕ち、他の出場ロボットのパーツを吸収した(パクった)悪魔合体ロボに。
エントリー登録時はラジコン+ちりとり+パンダのかわいい姿だった突撃パンダさん。シンプルなつくりがネットで酷評を受けた結果、暗黒面に堕ち、他の出場ロボットのパーツを吸収した(パクった)悪魔合体ロボに。
突撃パンダさんは2回戦にあたってすきばやし次郎対策で寿司のぼりを新調しての参戦。こうやって出番待ちの間にありあわせの資材で雑なチューンナップが行われ、ロボットの姿がどんどん変わっていくのはヘボコンならではである。
そして1回戦でもご紹介した、途中で機能停止することで自爆マッチを生き抜いた、ぺんだこ。
そして1回戦でもご紹介した、途中で機能停止することで自爆マッチを生き抜いた、ぺんだこ。
この4対がぶつかり合う試合の様子はこちら。
試合開始と同時にすきばやし次郎に猛突進をしかける突撃パンダさん
試合開始と同時にすきばやし次郎に猛突進をしかける突撃パンダさん
なんとか踏みとどまったすきばやし次郎。そのまま2体は膠着状態に
なんとか踏みとどまったすきばやし次郎。そのまま2体は膠着状態に
その隣で何をするでもなくパタパタ動き回る、やさしさ(概念)とぺんだこ。この2体のボンクラぶりがすごい
その隣で何をするでもなくパタパタ動き回る、やさしさ(概念)とぺんだこ。この2体のボンクラぶりがすごい
挙句途中で止まってしまう、やさしさ(概念)
挙句途中で止まってしまう、やさしさ(概念)
こっち見んな
こっち見んな
膠着状態のままタイムリミットで試合終了。移動距離による判定で、暗黒合体ロボ・突撃パンダさんの勝利。
膠着状態のままタイムリミットで試合終了。移動距離による判定で、暗黒合体ロボ・突撃パンダさんの勝利。
4体バトルロイヤルにもかかわらず試合展開としてはほぼ一騎打ち。しかしその横で我関せずといった様子で遊びまわる、2体の奔放ぶりが実にヘボコンらしい試合だった。

それからただのネタロボットかと思われた突撃パンダさん、その戦闘能力の高さがはっきりと見えてきたのもこの試合からである。
2回戦 第4試合

ヤマタノオロチン(動いた。)、陸グソク(aba)、Tsukubot3号(前田創)、うどんを運んでいる(ネッシーあやこ)

プロレス的ストーリーから大いに盛り上がったのがこの試合。まずは参戦ロボットから紹介していこう。
右上から時計回りに、1回戦不戦勝のうどんを運んでいる、斎藤さんの床ロボを難なく乗り越えた陸グソク、そして1回戦ではすばらしい試合を見せてくれた、最年少・前田君のTsukubot3号
右上から時計回りに、1回戦不戦勝のうどんを運んでいる、斎藤さんの床ロボを難なく乗り越えた陸グソク、そして1回戦ではすばらしい試合を見せてくれた、最年少・前田君のTsukubot3号
そして最凶のダーティーヒーロー、ヤマタノオロチン。3対6本のアダルトグッズを備え、そのうねる力で前進する。弾力のある素材のためグリップ力が強く、馬力も意外にある。1回戦で倒した鍋型ロボットNABEよりにんじんを譲り受けた。
そして最凶のダーティーヒーロー、ヤマタノオロチン。3対6本のアダルトグッズを備え、そのうねる力で前進する。弾力のある素材のためグリップ力が強く、馬力も意外にある。1回戦で倒した鍋型ロボットNABEよりにんじんを譲り受けた。
ヤマタノオロチンの卑猥なビジュアルは、到底大手メディアに露出できるものではない。
今回これだけ大手のマスコミが取材に殺到したイベントで、出場者一同みんなテレビに出たいし、新聞にも載りたいと思っている。しかし試合にヤマタノオロチンが登場することにより一気に放送禁止映像となり、そのチャンスが失われてしまうのだ。ましてや優勝などしてしまったら、このイベントの報道自体が危うい…!

「これ以上、奴を勝ち進めさせるわけにはいかない。」

ヤマタノオロチンを除く3人の気持ちはひとつになり、4体デスマッチは実質1vs3の団体戦に変わったのだ。
試合開始直後に うどんを運んでいる が単独で転倒
試合開始直後に うどんを運んでいる が単独で転倒
陸グソクにターゲットを絞ったヤマタノオロチンが突進。(にんじんついてるほうが前です)
陸グソクにターゲットを絞ったヤマタノオロチンが突進。(にんじんついてるほうが前です)
しかし小回りの利く陸グソクは突進をかわし、後ろに回りこむ。
しかし小回りの利く陸グソクは突進をかわし、後ろに回りこむ。
後退のできないオロチンをにとどめを刺そうと、場外へ押し出しにかかる陸グソク。しかしうどんを運んでいるの残骸が邪魔してなかなか押し出せない!Tsukubot3号も手を貸そうと接近中
後退のできないオロチンをにとどめを刺そうと、場外へ押し出しにかかる陸グソク。しかしうどんを運んでいるの残骸が邪魔してなかなか押し出せない!Tsukubot3号も手を貸そうと接近中
タイムリミットギリギリで、ヤマタノオロチンは場外に。これで世界の平和とヘボコンのメディア露出は守られた!!
タイムリミットギリギリで、ヤマタノオロチンは場外に。これで世界の平和とヘボコンのメディア露出は守られた!!
改めて動画を見てみると、中立の立場であるはずの僕が完全に反オロチン陣営に肩入れしている。
だってイベント主催者だし、このイベントをメディアで取り上げてほしい気持ちは人一倍なのだ。

ともあれそういった事情のおかげで、こうした見事な協力プレイ(が実際できていたかどうかはともかく気持ちの上では)が見ることができたのだ。ヤマタノオロチンのおかげで生まれた名試合である。

ちなみにこのあと陸グソクとTsukubot3号による追加試合が行われ、残念ながら前田君は2回戦で敗退。それを破った陸グソクも次の3回戦で敗退した。
決勝戦

突撃パンダさん(みゆ)、かめたろう1号(かめたろう)

そしていよいよ最後の名試合。最後に紹介するのは、もちろん決勝戦だ。
かめたろう1号 vs 突撃パンダさん
かめたろう1号 vs 突撃パンダさん
朴訥とした顔に似合わず、その体重と馬力を生かした押し出しで数々のロボットを葬ってきたかめたろう1号。その頭にはNABE→ヤマタノオロチン→陸グソク、と継承されてきたにんじんのトッピングが。

そして対する突撃パンダさん。当初はイロモノかと思われていたが、速攻の素早さと、チリトリで相手の足元をすくい上げて踏ん張りを奪う戦法でメキメキと頭角を現し、ついには決勝進出。

この試合に関してだけはもはや牧歌的なヘボコンの空気ではなく、完全に真剣勝負である。

試合の行方は、動画で見ていただこう。
速攻を得意とする突撃パンダさんが、ゴングと同時に一気にかめたろう1号を土俵際に追い詰める
速攻を得意とする突撃パンダさんが、ゴングと同時に一気にかめたろう1号を土俵際に追い詰める
しかし重量級のかめたろう1号を押し出すことはできず、またその巨体をチリトリに収めることもできない。
しかし重量級のかめたろう1号を押し出すことはできず、またその巨体をチリトリに収めることもできない。
しばし膠着状態がつづく。突撃パンダさん、正面の人形の下にあるのはかめたろう1号の顔を吸収した(パクった)パーツ。
しばし膠着状態がつづく。突撃パンダさん、正面の人形の下にあるのはかめたろう1号の顔を吸収した(パクった)パーツ。
徐々に、馬力で勝るかめたろう1号が少しずつ巻き返していく。じわじわと後退を余儀なくされる突撃パンダさん。
徐々に、馬力で勝るかめたろう1号が少しずつ巻き返していく。じわじわと後退を余儀なくされる突撃パンダさん。
そしてタイムリミット。審判おおたさんの判定は…
そしてタイムリミット。審判おおたさんの判定は…
かめたろう1号の優勝!!!!
かめたろう1号の優勝!!!!
ジリジリとした緊張感あふれる戦いの末、スピード vs パワーの戦いは、最終的にはパワーが制した。
これにて第1回ヘボコンの頂点は、かめたろう1号に決定したのだ。

以上が、僕が選んだ名試合12戦である。当初はただ出来の悪いロボットを見せ合って面白がるためのイベントだったのに、いざ当日になってみると、本当に息を飲む試合や、こう来たか!と驚かされる試合がたくさんあったのだ。

それでいて誰もがマジになりすぎることもなく、特に後半からは自然と、勝った人が必ず「なんかすいません」と謝る流れに。こうしたヘボと白熱の絶妙な塩梅が、あの会場の一体感を作り出していた。いやーほんと楽しかった。最高のイベントでした。
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