特集 2014年8月4日

ヘボコンレポート~心に残る名試合12選

1回戦 第15試合

Tsukubot3号(前田創) vs クーちゃん零号機(ティラ)

いよいよ登場だ。名試合中の名試合。取材にやってきたフジテレビ、朝日新聞、日経MJがこぞって取り上げた、本大会最高のマッチである。
前田君と、そのロボット「Tsukubot3号」
前田君と、そのロボット「Tsukubot3号」
前田君は今回の出場者中で最年少、小学5年生である。そのロボットはスイッチまですべて手作りの力作。若干11歳にしてこの技術力は驚異的。しかしながら
この腕から延びる支柱は何だ
この腕から延びる支柱は何だ
2足歩行に見えて実はこの支柱を使った4足歩行である、といったヘボさも忘れていない。そこまでひっくるめて(ヘボコンとしては)完璧なロボットを、わずか11歳の若さで繰り出してきたのである。

こんな前田君を相手に戦うとなると、誰であろうと悪役にならざるを得ない。そんな役回りをうっかりくじで引き当ててしまったのが、対戦相手のティラさん。
ロボットは「クーちゃん零号機」
ロボットは「クーちゃん零号機」
クーちゃん零号機はタミヤのボクシングロボに、会社のイメージキャラクターの外装をかぶせたものだそうだ。何でよりによって会社の看板背負った人が、こんなダーティーな役回りになってしまったのか。不幸としか言いようがない。
このキット、パンチがめちゃくちゃ速い
このキット、パンチがめちゃくちゃ速い
じわじわ接近していく2体のロボット
じわじわ接近していく2体のロボット
Tsukubot3号の進路が逸れ、サイドからクーちゃん零号機のパンチをまともに浴びる角度に(クーちゃん零号機のパンチが速すぎて見えない!)
Tsukubot3号の進路が逸れ、サイドからクーちゃん零号機のパンチをまともに浴びる角度に(クーちゃん零号機のパンチが速すぎて見えない!)
そのままじりじり押されていたTsukubot3号だが、一瞬の隙をついて正面に態勢を立て直す
そのままじりじり押されていたTsukubot3号だが、一瞬の隙をついて正面に態勢を立て直す
残り20秒。何度も倒されそうになりながらも何とか持ちこたえるTsukubot3号。
残り20秒。何度も倒されそうになりながらも何とか持ちこたえるTsukubot3号。
お互いバランスを崩しながらどんどん接近していく2体のロボ。そのとき、体勢を崩しかけたクーちゃん零号機の足元をTsukubot3号がすくった!!
お互いバランスを崩しながらどんどん接近していく2体のロボ。そのとき、体勢を崩しかけたクーちゃん零号機の足元をTsukubot3号がすくった!!
そのまま転倒するクーちゃん零号機
そのまま転倒するクーちゃん零号機
首が転げ、最高にキャッチーな負け姿のクーちゃん零号機
首が転げ、最高にキャッチーな負け姿のクーちゃん零号機
押しつ押されつの互角な攻防、フラフラになりながら戦うロボットたちの健気さ、そして制限時間ギリギリで決着するドキドキ感、最後の一撃の鮮やかさ、そして最年少・前田君の勝利。すべてにおいて歴史に残る名試合でした。
前田君のあまりにいい笑顔の写真が残っていたので。新聞各紙の記事は完全に彼が主役でした
前田君のあまりにいい笑顔の写真が残っていたので。新聞各紙の記事は完全に彼が主役でした
1回戦 第16試合

うどんを運んでいる(ネッシーあやこ) vs 開発名:キャタピラー(成瀬ノンノウ)

最高の名試合の後は最低のヘボ試合。第1回戦の最終戦は、なぜかひとりだけ登壇。
うどんを運ぶロボット「うどんを運んでいる」
うどんを運ぶロボット「うどんを運んでいる」
ベースの車が速すぎたため、重さで速度を落とそうとうどんを乗せたのがきっかけだそうだ。しかし試合展開はもはやこのロボットの詳細がどうであるかは無関係な方向へ。
突然スクリーンに映し出されるギョウザの写真
突然スクリーンに映し出されるギョウザの写真
何を隠そう、この試合、ネッシーさんの不戦勝である。対戦相手だった成瀬ノンノウさんは電車に肝心のロボットを忘れ、終点の小田原まで捜索に向かうも、結局見つからずじまい。そこで送られてきたのが、先ほどの一人ギョウザビールの写真である。

ヘボコンのコンセプトを、ロボットではなく生き様で体現してくれた成瀬さん。前田君とは別の意味で伝説の出場者となった。(誰も見たことがない、という意味で)
エキシビジョンマッチ

LCXX(バガボンドワークス) vs 敗者全員

正式な試合以外の余興にも印象深いシーンがあった。

1回戦終了後、「技術力の高い人によるデモンストレーション」と題して、ゲストに本気のロボット作家をお招きして、作品を見せていただいた。
登壇していただいたバガボンドワークスさんのお話は、ものづくりに関する示唆にあふれるもので、今回の出場者を鼓舞するような内容もあって出場者席はおおいに沸いた。

その直後に行われたのが、この大虐殺である。
技術力の高いロボット「LCXX」 vs
技術力の高いロボット「LCXX」 vs
一回戦で負けた奴ら
一回戦で負けた奴ら
ちなみにLCXXは乗用。人が乗っても余裕で進む馬力&耐久性を誇る
ちなみにLCXXは乗用。人が乗っても余裕で進む馬力&耐久性を誇る
バガボンドワークスさん側としては、LCXX単体 vs ヘボコン軍総力戦 でも構わなかったのだが、ここで出場ロボットが壊れてしまうと後の進行に差し支えるので、負けたロボットのみに限定して参戦。
もはや勝負ですらない、無数のロボットたちが一方的に蹂躙される様子は動画でごらんいただこう。
完全に蹂躙されているにもかかわらずみんながすごくいい笑顔だったので、朝日新聞デジタルの記事ではこのときの写真がトップに紹介されていた。この笑顔、何も知らずに記事を読んだ人は、まさかこれが試合ではなく理不尽なジェノサイドの現場だったとは夢にも思うまい。
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