特集 2014年7月16日

国語辞典の語釈をたよりにコロッケをつくる

コロッケ調理法の変遷

ここで、家にある70冊ちかくの国語辞典のコロッケの項目をすべて調べ、表計算ソフトでまとめてみた。
せっかく作ったデータなので、シェアさせて頂きます。クリックすると、PDFが閲覧できます
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まず明らかになったのが、ジャガイモの調理法が「蒸す」となっていたものはすべて戦前か、初版が戦前に発行されたものだということ。

戦後、ジャガイモの調理法が記述されているものはほぼ「ゆでる」ことになっている。
戦後の辞書のほとんどはジャガイモを「ゆでてつぶし」ている
戦後の辞書のほとんどはジャガイモを「ゆでてつぶし」ている
さらに、ゆでる派の辞書はほとんどすべて「ゆでてつぶした」とひらがな表記である。

「わざとひらがなで書いて、シズル感出してるのかな?」と思っていたのだが、調べてみると「茹でる」も「潰す」も当用漢字外の文字だったかららしい。

「ひらがなで書いたほうがうまそうじゃね?」という理由でひらがな表記にしたわけでは無かったようだ。

ホワイトソース派の台頭

そして、もうひとつ気になっていたのは「ホワイトソース」に関してだ。

ぼくの持っている辞典の中でホワイトソースが最初期にでてくる辞書は、上であげた1981年の『新明解国語辞典』だが、初版発行年で言えば小学館の『新選国語辞典』の1959年(昭和34年)のほうが早いかもしれない。
1982年版の『新選国語辞典』初版のころからホワイトソースの記述があるかどうかは不明
1982年版の『新選国語辞典』初版のころからホワイトソースの記述があるかどうかは不明
ただ、ぼくが初版の『新選国語辞典』を持ってないので、そのころからホワイトソースだったかどうかは未確認だ。
最近は、ホワイトソースの記述のある辞書、無い辞書。半々ぐらい。
最近は、ホワイトソースの記述のある辞書、無い辞書。半々ぐらい。
いずれにしろ、1980年代をさかいに、ジャガイモのコロッケだけではなく、ホワイトソースのコロッケもあるぞということを記述する国語辞典が増えたのは確かだ。

その中でもいちばん詳しかったのは、三省堂の『現代新国語辞典』
コロッケ愛にあふれる語釈
コロッケ愛にあふれる語釈
コロッケ〈名〉[←コロケット(フランスcroquette)]①ゆでてつぶしたジャガイモに、バターでいためたタマネギ・ひき肉をまぜて まるめ、パン粉をまぶして、油であげた料理。ポテトコロッケ。②かためのホワイトソースに、エビ・カニ・とり肉などをまぜて まるめ、パン粉をまぶして、油であげた料理。クリームコロッケ。
70冊ちかい国語辞典の中で唯一「ポテトコロッケ」と「クリームコロッケ」をわけて記述していた。

しかも、ポテトコロッケのほうは、「ゆでてつぶしたジャガイモに、バターでいためたタマネギ・ひき肉を加える」というかなり具体的な調理法まで載っている。

もう、この語釈だけでもコロッケ作れそうな気がしてきた。ぼく、なんでもできそうな気がする!

というわけで、さっそくコロッケ作りにとりかかりたい。
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