特集 2014年5月26日

3Dプリンタでゴミができた!!

ゴミ・モデリング

この制作の舞台となったファブスペース、ほんとうは学生と教員しか使用できないそうなのだが、今回は取材ということで特別に作業の許可をもらった。せっかく特別扱いしていただいて、作るものが「ゴミ」とは。恐縮も格別である。
いろんな機材があって羨ましい
いろんな機材があって羨ましい
まずはひとつ目のゴミ、僕の持参した紙クズを3Dゴミ化させてもらうことにした。
紙クズから3Dゴミを作る手順を、ざっくりご紹介しよう。
使用するのはこの3Dスキャナ
使用するのはこの3Dスキャナ
前回は、変な3Dモデルを持ち込んだのが敗因であった。ここには、自分でモデリングしなくても物体をスキャンして3Dモデルを作ってくれる、3Dスキャナという機材がある。
最先端っぽい機材だが表示の手作り感に親しみが持てる
最先端っぽい機材だが表示の手作り感に親しみが持てる
暗室もよく見ると手作り感があっていい
暗室もよく見ると手作り感があっていい
レーザーの当ったターンテーブルが10分くらいかけて回転すると
レーザーの当ったターンテーブルが10分くらいかけて回転すると
モニタ上にこうやって少しずつモデルができていく
モニタ上にこうやって少しずつモデルができていく
一周スキャンし終わると
一周スキャンし終わると
自動補正がかかってこんな感じに
自動補正がかかってこんな感じに
使用ソフトの特性にもよるのだろうが、今回つかったソフトだと、自動補正の癖により3Dモデルは実物よりちょっと丸っこくなる傾向があった。
妙に有機的というか、電子顕微鏡で撮った写真っぽい。
このモデルを3Dプリンタに送って、出力する
このモデルを3Dプリンタに送って、出力する
20分ほどかけて樹脂がでてくる
20分ほどかけて樹脂がでてくる
印刷はこれで完了
印刷はこれで完了
ニッパーでバリ(樹脂の、土台や足場の部分)を取って…
ニッパーでバリ(樹脂の、土台や足場の部分)を取って…
完成
完成
おお、樹脂の色味も相まって、なんだか噛み終わった後のガムっぽい。
原型の紙くずと比べてみよう。
!
!
!
!
こうやって比べてみると、けっこう忠実に再現されているのがわかるだろうか。

とがった角まで完全に忠実に形を再現するには、モデリング段階でもうちょっと手間をかけてやる必要がありそう。でも、大まかな形はしっかりコピーできている。
並べてみると、まるで親子。紙ゴミとその雛ゴミといった趣だ。雛ゴミって初めてきいた言葉だが。

怪力もスキャンする

今回、部外者と新入生のコンビでは心許ないので、もうひとり強力な味方に手伝ってもらっている。
慶應義塾大学の学生でファブスペースの機材のインストラクターもしている、淺野さんだ。
紹介写真として適切かどうかはわかりませんが、ジャンプを破って真っ二つにしようとしている淺野さん
紹介写真として適切かどうかはわかりませんが、ジャンプを破って真っ二つにしようとしている淺野さん
うおおおお
うおおおお
最近は、個人によるものづくり活動のことを、企業による大量生産と対比して「パーソナル・ファブリケーション」と呼ぶらしい。その代表的なツールが、今回使用した3Dプリンタや3Dスキャナ、レーザーカッターなどだ。

僕たちはパーソナル・ファブリケーション初心者なので、ジャンプを真っ二つにする場合はレーザーカッターを使えばいい、と思ってしまいがちだ。しかし淺野さんは素手でジャンプを真っ二つにしており、その骨太のファブリケーションスタイルは特筆に値する。
真っ二つになったジャンプ
真っ二つになったジャンプ
これも素材としてスキャンしていきます
これも素材としてスキャンしていきます
うちの近所にこういうパン売ってる
うちの近所にこういうパン売ってる
(参考画像:うちの近所で売ってるパン)
(参考画像:うちの近所で売ってるパン)
これを3Dプリンタで出力すると…
出力されたジャンプ(手前)
出力されたジャンプ(手前)
一度はパンっぽくなってしまったジャンプだが、3Dプリンタの「層を重ねて立体にする」という性質により、ページが層になっている様子があらたに再現された。

3Dプリンタ、実は半分に破ったジャンプを複製するのにすごく向いている。その場にいた全員をあっといわせた、今日一番の発見であった。
続いては小林さんによる3Dゴミの新作です
続いては小林さんによる3Dゴミの新作です
取り出したのは、今朝までタマネギを包んでいたラップ
取り出したのは、今朝までタマネギを包んでいたラップ
なにも本当に使ったラップを持ってくることもないと思うのだが、3Dゴミ道(どう)の追求にはそういったこだわりが必要なのかもしれない。そのメンタリティは言い出しっぺの僕よりすでに数歩先を行っている

ただ、淺野さんによると、こういう透明の素材や光沢のある素材は、レーザーがうまく当らないため3Dスキャンには向いていないのだという。それをわかった上での挑戦であったが…。
スキャン中の画面。ものすごく不穏な物体が…
スキャン中の画面。ものすごく不穏な物体が…
台風だ!
台風だ!
その後、ソフトウェアによる補完を経てこんなデータに
その後、ソフトウェアによる補完を経てこんなデータに
なんかすごく気持ち悪いものができてしまった。このように、万能に見える機械にも得意不得意はあるみたいだ。

あまりに規格外ということで、残念ながら今回のゴミの砂への採用は見送りに…。
そうこうしているうちに時間がなくなってきたので、我々チームはゴミモデルの量産体制に入る
そうこうしているうちに時間がなくなってきたので、我々チームはゴミモデルの量産体制に入る
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