特集 2013年10月31日

Facebookのプロフィール画像戦略を探る

そんな魅力的なプロフィール画像だが、よく見かけるタイプの画像があることに気づいた。
気になったのでプロフィール画像を収集してみた。
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何だかいけないことをしている気がしてドキドキしたが、結果いくつかのパターンと、イメージ戦略を発見することができたので紹介させて頂きたい。

スマホで自分撮り

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いちばんよく見かけるパターンだった。
なぜか右斜め下を見る人が多いなと思って調べてみると、誰かに目をあわせた時に斜め下を見る動作は
「相手に好感をもっている」
という心理状態であるという情報がいくつか見つかった。
気づかない内にそういう写真を選んでいるのだろうか。

顔の一部だけ写す

右目アップ
顔半分
顔上半分
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右目アップ/顔半分/顔上半分/横顔が多かった。
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目をつむっている

目をつむっていたり、寝ていたりする写真である。
よくよく考えるとおかしい設定ではあるが、女性に多いパターンだった。
芝の上で寝ている人が多かった。

目が大きく見えるパースで撮る

アゴも小さく見える素敵な角度である。
アゴも小さく見える素敵な角度である。
Facebookに使われているプロフィール画像の大きな特徴としては、
自分自身の写真を使っている人が多いことがあげられる。
先ほど紹介したパターンの中には、
自分の容姿をよく見せるための演出が取り入れられている。
誰しも自分の姿はよくみられたいものであるが、
それはそれで行きすぎると
「あの人きどってるんじゃないの」と思われてしまう。
その危険性をみごとに回避しているパターンがあったので紹介させて頂きたい。

子供時代の写真

どんなに決め顔で写真を撮っていても、過去の自分だから安心である。
むしろ決め顔であるほど、ほほえましい。
このタイプのプロフィール画像の人は、実際の知人にも何人かいたのだが、みな同様に人柄がよくて、コミュニケーション能力の権化みたいな人達が多かった。
プロフィール画像選びが巧い人は、現実世界でもきっとそうなのだろう。
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続いては
自分のイメージを補強する「アイテム」を取り入れているプロフィール画像戦略も紹介させて頂きたい。

飲食物の力を借りる

飲食物のもつイメージを取り入れているパターンがこちらである。
美味しそうな食べ物の前で写真を撮るという行為は自然だ。
自然体に限りなく近いので、親しみやすいプロフィール画像になる。
さらに、食事の内容によって追加できるイメージもさまざまだ。
例えば、
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ビールのグラスをもって乾杯しているプロフィール画像ならば、飲み会好きで社交的な人柄をアピールできる。

文化系であることをアピールしたければ、
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カフェでコーヒーカップを持てばいい。
(なぜか両手でカップを持って口元を隠している画像が多かった。)
実際に出身大学でプロフィール画像を集めて眺めてみると、
美大のアイコンはカフェ率が高く、体育会系な大学の人のプロフィール画像はお酒のグラスであることが多かった。
持つ器によってもアピールできる要素も変わるのだ。
今回、顔の一部を隠しているプロフィール画像がたくさん見つかった。
コーヒーカップや、ビールグラスで口元を隠していたり、目元だけ写してみたりなど方法は多種多様であったが、顔の一部を隠す戦略は共通して強いものなのかもしれない。

旅行先で撮影

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活動的であることに加え、人生経験が豊富であることもアピールできる。
なぜか旅行先でジャンプしている人が多かった。

カメラをかまえてこちらを見ているパターン

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写真が趣味で文化系であることがアピールできる。めちゃくちゃよく見かけるパターンあった。

かわいらしい何かと撮影

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犬や赤ちゃんと一緒に記念撮影しているパターンである。
包容力、母性がアピールできる。写真としても自然で魅力的だ。

同じようなペットとの写真でも、
集めて比べてみるとうまい人と下手な人がいた。
「ちょっとポチ!プロフィール画像に撮りたいからこっちおいでっ!」
というシチュエーションが透けて見えるプロフィール画像が多い中、自分ではなく犬を主題にもってきている人の写真は自然で素敵だった。
具体例をあげると、
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どこかへ旅行中なのか、車に乗っている犬とパチリというものである。
写真を撮っても自然なシチュエーションであり、同時に旅行好きで活動的な面もアピールできている。
唸るほかない。

おちゃらけ

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頭の上になにか乗っけておちゃらけたり。
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顔ハメでおちゃらけたり。
鼻に何か突っ込んだりと、
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お調子者であることや、親しみやすさをアピールすることができる。
アイコンを眺めていると美人が多かった。
容姿端麗なのに必要以上に下ネタを言う人がいるが、ツーンとすました写真よりもおちゃらける方が好感度高いよね、という同じイメージ戦略なのかもしれない。

アート作品の前で記念撮影

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文化系であることがアピールできる。
直島にある草間弥生のかぼちゃの前で写真を撮っている画像が異常に多かった。
瀬戸内芸術祭が賑わったのは、あのかぼちゃの前で写真を撮れるからではないだろうか。
かぼちゃの前でジャンプしている人もいた。複合技も有効である。
アイコン画像にしたくなる野外彫刻を作ると儲るかもしれない。


その他には、

自分を連想させる代理イメージ

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自分に似ているキャラクターの画像や似顔絵など、「本人に似ているもの」をアイコンとして使っているタイプがこちらである。
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普段使っているめがねをプロフィール画像にしている人も結構いた。


などなど、
たくさんのプロフィール画像のパターンを発見することができた。
調べてみて気づいたことがある。
皆それぞれに「他人にどのように思われたいか」というイメージ戦略のもとアイコンを選んでいるようなのだ。
賢い、やさしい、かっこいい、かわいい、まじめ、面白い、おしゃれ、などなど、他人にどんな風に思われたいかという欲求は、人によって異なる。
例えば、ありがちな

スマホを持って、鏡に向かって撮影

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というパターンであれば、

•自分の外見に自信があるのでアピールしたい。
•外見の良さを露骨にアピールすることによって、誰かにネガティブに思われても気にしない。
•スマホを持っている。

小学生級の分析で申し訳ないが、以上のことがわかる。
こんな感じで今までに出て来たパターンを、
他人から思われたい欲求、

動的(活動的、社交的)
静的(もの静か、おしとやか)
外見(外見のよさをアピールしたい)
内面(やさしい、おもしろい、賢いなど、内面の良さをアピールしたい)


に分類してみた。
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配置してみると、中央部分に位置するするプロフィール画像パターンの好感度が高いことが分かった。
例えばカメラは、
活動的な要素も、文化系な要素も、外見も内面も同時にアピールできる。
バランスがとれているプロフィール画像への好感度が高いのかもしれない。
プロフィール画像として使われているケースが多いのも納得だ。
いろいろ方向性が見えてきたので、
今度は歴史上の人物が、もしFacebookをやっていたら、
どのようなプロフィール写真を使っていたか考えてみることにする。

豊臣秀吉

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この人ならば、鼻に何かをつっこんだり
あたまの上に何かを乗っけたりと、おちゃらけパターンをつかうのではないだろうか。
頭の上に猿を乗せれば、あだ名もアピールできて一石二鳥だ。

千利休

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ビールグラス、コーヒーカップなど、器でプロフィール画像のイメージをパワーアップするパターンをご紹介したが、器で人となりをアピールするのにこの人以上の適任者はいないだろう。

伊達政宗

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めがねのように、その人のシンボルとなっている道具をプロフィール画像に用いる戦法である。
眼帯と言えばこの人、この人といえば眼帯である。

織田信長

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骸骨の盃での自己アピール。
飲食物で自己主張する王道パターンである。

マゼラン

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活動的で旅行好きであることをアピールするならば、異国でジャンプするのが一番である。
マゼランの場合は、絶対にマゼラン海峡でジャンプしている画像にするべきである。

コロンブス

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Facebookではないが、twitterの場合はデフォルトのたまごの画像がコロンブスの卵の逸話とあいまっておしゃれではないだろうか。

徳川家康

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竹千代時代の写真を使うのはどうだろうか。
人質として恵まれなかった幼少時代を自虐的にアピールすれば、好感度アップ間違いなしである。

スティーブ・ジョブス

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歴史上の人物なのかは分からないが、ジョブズのプロフィール画像も考えてみた。
鏡ごしにスマホで自分撮りはかなりリスキーな手法であるが、この人ならば全く問題ないだろう。
むしろかっこいい。


最後に今までに出てきたパターンの要素を全て取り入れた、最強のプロフィール画像を考えたのでご紹介させて頂きたい。

•頭にめがねとコーヒーカップを乗せながら、
犬と子供を背負い、
鼻に鉛筆をつっこみつつ、
手にはビールグラスを持ち、
カメラのファインダーを覗きながら、
草間弥生のかぼちゃの前で
ジャンプしている自分の写真の、
顔ハメをしている、プロフィール画像である。
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今回の記事では、長々とFacebookのプロフィール画像について書いてきたが、
お分かりの通り、最後らへんのくだりがしたかっただけである。
たくさんの人のプロフィール写真を見ていく中で気づいたことがある。
Facebookのアイコンは、現在社会において人間をもっとも端的に現すイメージではないだろうか。
たった数百キロバイトの画像が、個人を表現してしまうなんて驚きであるが、どんなに押さえようとしても、人となりが滲みでてしまうものだと思う。
現代人における自画像ではないだろうか。
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