特集 2011年8月24日

しゃべるパペットで歌舞伎の牛を作った

使える、スタイロ

漠然と、とはいえしっかり作らないと、電気のことだ、大失敗という結果になりかねない。1ミリの違いで「通電するかしないか」の分かれ目ができてしまう。恐ろしいことよのう。

部品を組み込む頭部は、ぬいぐるみではなくスタイロフォームで硬く作ることにした。住宅の断熱材に多く使われる素材である。適度な硬さで、しかも細工がしやすいと来た。
電熱線発泡スチロールカッターも使える。
電熱線発泡スチロールカッターも使える。
牛の写真、情けないラフ、それぞれをにらみながら、スタイロフォームにペンでだいたいの形を描いては切っていく。ミケランジェロの言ったように、この塊の中からいつ牛の頭部が彫り出されるんだろう?
もう一生このまま削っていくのではと思い始めた頃。
もう一生このまま削っていくのではと思い始めた頃。
手の入る部分をくりぬく。
手の入る部分をくりぬく。
やっと大筋で牛の頭になった。
やっと大筋で牛の頭になった。
これだけ彫るのにえらい時間がかかってしまった。彫りの素人は「最初にざっくり形を出す→細部へ」という玄人的段階が踏めず、「最初から恐る恐る細部彫り×無限の積み重ね」となってしまうので、なかなか切ないものがある。

次は、ボタンやマイク、スピーカーなどの部品のたいだいの位置を決めて、それに合わせてコードを延長する作業だ。はい、ハンダごての登場です。
延長につぐ延長。
延長につぐ延長。
断線がとても怖いので、ホットボンドで固めちゃう。
断線がとても怖いので、ホットボンドで固めちゃう。
少しでも共鳴するようにスピーカー穴の奥を広く彫る。
少しでも共鳴するようにスピーカー穴の奥を広く彫る。
スピーカーの大きさぴったりに穴を開けてしまったので、落下防止のプラ板を挟み込んだ。余計な仕事を増やした。
スピーカーの大きさぴったりに穴を開けてしまったので、落下防止のプラ板を挟み込んだ。余計な仕事を増やした。
ところでこの再生ボタンが少々固く、前ページのように「ちょんと接点が触れて音が鳴る」というわけにいかなそうだ。だが、岩崎さんのアドバイスで、難なく切り抜けられた。
押しにくいボタンは切り取ってしまう!
押しにくいボタンは切り取ってしまう!
代わりに、この2つの点を金属(ペンチなど)でつないで触れると…音が鳴る!
代わりに、この2つの点を金属(ペンチなど)でつないで触れると…音が鳴る!
「ショート」ってこういうことなんですね。初めて知った。電線を経由せずとも、金属部分をこうやって直接つなげば、電気が通る。教えられればそりゃ当たり前だとわかるが、知らないうちは思いもしない方法だ。ひとつだいぶ利口になりました。

というわけで、この2つの点からまた電線を延ばして、先っちょに何かの金属をつければ、「触れて鳴る」スイッチができそうだ。もうできたも同然だ(繰り替えすがこういう姿勢が危ない)。
酒舟石のような配電面。メカ牛だ。メカ盛りだ。
酒舟石のような配電面。メカ牛だ。メカ盛りだ。
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