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特集


ひらめきの月曜日
 
静岡「おでん街」へ行く

遠くに見えるは、手作りパン
パン屋の隅に、おでん

混乱します

「おでんを食べに来たからには、おでんの方の入口から入ろう」と暖簾をくぐった。

遠くに、パンが陳列されているのが見える。なんと中はパン屋と繋がっていた。入口が2つで中は1つ。何も知らないお客さんが来たら、かなり驚く構造だと思う。

席に着き、おでんを食べに来たことを告げると「どうぞどうぞ」と鍋のところへ促してくれた。やはりここも、好きにおでんを取るシステムの模様。

「パン屋さんでおでんって珍しいですよね」と言うと、お店の方は「いやぁ、そうですねぇ、ははは」と笑うばかり。

アイスコーヒーなどのソフトドリンクも注文できるようだったが、私たちはパン屋の陣地で売られているペットボトルのお茶を買って、おでんを食べながら飲んだ。

遠くにパンを見ながら、おでん。…なんだ、この状況は。

ここもやはり、ツユが濃い。左上端に見えるのは味噌。味噌おでんにもなるのです
ダシ粉がアルミの容器に入っているところが、なんとなくパン屋っぽい

ここも1串「60円より」と、かなり安い。パンも買えるし焼きそばも食べられるし、学校帰りにこんな店があったら、毎日のように寄ってたんじゃないだろうか。


縦半分に着られたナルト。そういえば断面図を見たのは初めてだ

2軒連続で時間を置かずにおでんを攻めせいか、たいした量を食べている自覚はないのだが、腹が少々苦しくなってきた。

特に、最後に食べたナルトがずっしり来ている。練り物系は、どういうワケだか時間差で腹に溜まるが、あれは一体なんなんだ。

こんな状況で、本来の目的である「おでん街」を攻めていいのだろうか。特に夜の部は、昼のようにお茶で済ますわけにはいかない。練り物以上に腹に来るビールがあるのだ。

というわけで、とっくに「おでん街」は店開きをしている時間だったが、少し街をブラブラして腹を空かせることにした。


カップではなくコップ。入ってみたい
おお、これぞチビ太のおでん。チビ太は静岡出身なのか?

地方の飲み屋街をただ歩くのも、なかなか楽しいものだ。

歩きながらIさんと「なんで静岡のおでんは串に刺さっているのか。家で作るおでんも串刺しなのか」や「ツユが黒いことを指摘しても、お店の人はわりと無自覚」など、これまでに感じたことを語り合う。

もう、日もとっぷりと暮れ、だいぶ腹もこなれてきた。そろそろいいだろう。日帰りの旅行者に時間はない。おでんが呼んでいる。


いざ、おでん街へ

昼間の雰囲気とは一変。これぞ飲屋街

どこに入るべきか

10人も入れば一杯になるなような、カウンターだけの小さな店が等間隔で続いており、外から見る分には、たいした違いはないように思える。

「ここじゃない方にも行ってみましょう」

そう、おでん街は市内に数カ所あり、ここ1カ所だけではないのだ。歩いてすぐの「横丁」と呼ばれている密集地にも行ってみる。

こちらは青葉横丁
一列にズラリと並びます

暖簾の端からチラリと中を覗き、お客さんの入りや雰囲気を見て判断するしかないのだが、見れば見るほど、どこに入ればいいのか分からない。迷う。

結局、再び最初のおでん街に戻り、先客が2名の道路に面した店に入ることにした。まずは一軒目、行ってみよう!


さあ、おでん夜の部が始まります

 

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