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特集


ロマンの木曜日
 
ブルース・リーになりたい
アチョー!

小さい頃、ブルース・リーの様なアクションスターに憧れていた。鍛え上げられた肉体から繰り出される格闘アクションの数々に心を動かされ、あんな風に強くなりたいと思っていた。大きくなっていくにつれ自分には運動神経がない事を知り、ブルース・リーみたいになりたい、なんて事は思わなくなっていた。
それでも、アクションシーンを見るといまだにわくわくするし、アクションスタントのうち、どれか一つでも出来る様になれたら……、と思う事もある。

で、何気なくネット見ていたらスタントマン事務所のページにたどり着き、そこには初心者でも気軽に参加出来るオープンスクールの情報が載っていた。

これは参加するしかないでしょう。

(text by 住正徳

都内の小学校で体験スクール

都内の某体育館

今回の取材にご協力いただくスタント事務所「ワーサル」さんが主催するアクションスクールは、毎週1回、世田谷区の某体育館で行われている。全くの初心者でもその稽古に参加する事が出来て、現役スタントマンからアクションのいろはを教えてもらえるのだ。

早速、連絡を取りアクションスクールに参加させていただく事にした。

稽古の開始時間は夕方の18時30分。学校や仕事を終えてからでも参加出来る時間帯という事もあり、多くの人たちがスタントアクションを学んでいるそうだ。アクションスターを目指す者から趣味としての参加まで、そのモチベーションは様々だという。


ワーサル取締役の椎名さん

この日、色々と僕の面倒を見てくれる取締役の椎名さんと挨拶を交わし、今日の段取りをうかがう。

まず、最初の1時間半でアクションの基礎である器械体操を学び、残りの1時間は時代殺陣という木刀を使ったチャンバラの講座がある。僕は完全に素人なので、前半の器械体操のみ参加させていただく事にした。


ワーサル代表の矢部さん

説明を受けている途中、ワーサルの代表、矢部さんが登場した。
矢部さんはJAC(ジャパンアクションクラブ、現ジャパンアクションエンタープライズ)に在籍後、椎名さんと共にワーサルを立ち上げた。ここ7年ほどは現役のスタント活動はしていないが、稽古場では自ら体を張って指導をしている。

 

まずは模範演技を見せていただく

稽古に入る前に、まずはワーサルの皆さんのスタントアクションを見せていただく事にした。

見せていただける技は、「連続バク転」「きりきり」「おっこち」「パワーライザーによる跳躍」の4つ。この中で「連続バク転」は想像出来るが、それ以外の技は名前だけ聞いても今ひとつピンとこないと思う。下記、写真と動画でその技の凄さを実感していただければと思います。

■連続バク転


マット上を
バク転で抜けていく

動画「連続バク転」

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これはスタントアクションの基本中の基本だという。これだけ出来れば十分な気がするが、あくまでも「基本」なのだ。

■きりきり


殴られて
きりきり

動画「きりきり」

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映画「キル・ビル」でこういうシーンを見た覚えがある。青葉屋での決闘シーン、服部半蔵の刀で斬りつけられたカトーマスクの男たちがこんな風にきりきり回っていた。ちなみに回転数は2回転半。

■おっこち


両手を広げて
タイタニックの様に

動画「おっこち」

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2階からおっこちるのだ。柵の上に立っているので、2.5階くらいの高さだろうか。マットに沈み込む音が体育館中に響きほこりが舞う。相当な衝撃である。

■パワーライザーによる跳躍


かなりの跳躍
代表自ら、跳躍

動画「パワーライザー」

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左右合わせて7kgにも及ぶパワーライザーというドイツ製の跳躍道具。これをつけてのアクションは相当難しく、動画の様にパワーライザーを使って前宙が出来る人間は日本にそうはいないという。

と、以上が模範演技である。
もちろん、今日1日でここまで出来る様になれる訳はないが、少しでも彼らに近づける事が出来たら素晴らしい。

そんな期待を胸に、いよいよ稽古に合流します。



 

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