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特集


はっけんの水曜日
 
歯の限界に挑戦する

鎌首上げて威嚇。

電線部門

最後に電線を太さを変えて4種類選んだ。写真右端から直径0.5ミリ、0.75ミリ、1ミリ、1.5ミリ。

電線を食いちぎることが出来たらかなり有益だと思う。食いちぎられれば、ちょっとした修理作業から家の配線工事まで、身一つでこなせるようになるのだ。そのためにはどのくらいの太さの電線まで歯でいけるのか、知っておく必要があるだろう。

松山千春さんっぽい。

まずは0.5ミリの電線から。

ホームセンターの担当者いわく、電話線だとか、そういう電圧的な負荷の小さい部分に使う線だとか。そんな雑魚、今の僕には敵じゃない。

咬んだ瞬間に負けを意識しました。

と思い自信満々に噛み付いたら、瞬殺でビニールの被覆だけがむけた。しかし内部の銅線が異常に硬い。このタイプの線は、細い銅線がこより状に束ねられているわけではなく、太い1本の銅線が中心に入っているのだ。残念ながら全く歯が立たなかった。まさに歯が立たない、という表現がふさわしいくらいに、完敗だった。

0.75ミリはいけます。

無理を承知で次の太さ0.75ミリの電線に噛み付いてみると、なんと2分弱という短時間で食いちぎることが出来てしまった。一体どういうことなのか。実はこのクラスの直径の電線は、内部の銅線が細い線を束ねて作られているのだ。

1ミリ、1.5ミリの電線は、被覆すら食い破ることが出来なかった。被覆さえむければあとは地道に噛み切る作戦が使えるのだが、もうまったく歯が食い込んでくれなかった。

まとめと考察

ということでまとめたい。歯を道具として使う場合の限界はこうだ。

  • 食品ならばほぼ何でも歯でいける
  • コード類は食いちぎるだけならば可能だが、切断面が汚いので実用には向かない
  • ロープ類は荷造り用のビニール紐が実用できる限界と判断
  • 電線は内部の銅線の構造にもよるが、被覆をむくだけならば0.75ミリの電線までいける

実験を終えて改めて身の回りを見てみると、実はほとんどがこの条件の中に納まっていることに気付く。家の中では工事用の紐など使わないし、家電製品の電源ケーブルくらいならば全て食いちぎることが出来る気がするのだ。要するに歯が丈夫なうちは日常生活に特別な道具は必要ないということだ。

皆さんはどうだったでしょうか。毎日の歯磨きで大切な歯を丈夫に保ち、便利な食いちぎり生活を送りましょう。


王冠だって。
ほら、開けられる。


 

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