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特集


ひらめきの月曜日
 
非常食で3日間暮らす


3日目・朝ごはん

最終日は「赤飯」でスタート。ゴマ塩が小袋で分けられており、パラパラと振りかけながら食べた。言わずもがな、おいしい。

一緒に付けた味噌汁が、どんどんしょっぱくなっていく(入れるお湯を減らす)のが気にかかる。「パンチの効いたものを食べたい」という欲求が、こんなところに出たのかもしれない。


ついゴマ塩をかけすぎてしまいます

 

3日目・昼ごはん

「外出はしなくていい」と書いたものの、この日は観劇の予定が入っており、どうしても外出を避けられない。

よりによって最終日、煩悩の塊と化した状態で外に出て、何も食べずに帰ることが出来るのだろうか。

万が一のために、こんな物を用意した。


「腹が減ったらこれを食え」セット

ジップロックに入れたら、もっとマシな見かけになったとは思うが、ちょうど切らしている。仕方なくビニール袋にドサッと投入。

そして、内容物は以下の通り。


非常食・保存食のエースといえばコレ
プラスチックのフタが嬉しい森永製
まるでこれは甘みの足りない「アスパラギンビス」ですよ。想像以上においしい
こちらもオーソドックスな万人向けのビスケット。実は昨日から食べてました

以上の2つに残っていた「生命のパン」を加え、カバンにしのばせて家を出た。なるべくトンカツ屋のない通りを歩こう。

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えー、結果から申しますと、誘惑に打ち勝ちました。劇場のロビーでコソコソとビスケットと乾パンを食べ、ペットボトルのお茶をガブ飲みしたことで「こんなに頑張ってんだ。しかも今日で終わるんだ」という気になったのでしょう。

我ながら、よくやったと思います。

 

具だくさんなのも嬉しい
いつをもって終わりにしようか。…もはや、心ここにあらず

3日目・夜ごはん

最後の食事は「きのこご飯」だ。きのこ以外にも、わらびやニンジンなどが入っており、特にタケノコの食感がザクザクとしていて、とてもいい。

ああ、求めていたのはこういう歯触りだったんだよなぁ…と気が付いた。

こういうのって、とっても大事だと思う。実際に自分が被災者の立場になっても同じことを言うのかどうか甚だ疑問ではあるが、噛み応えって、とっても重要だ。

…と、書いていてハッとした。これって、この見事に硬いものの入ってない非常食(ビスケットなどは、ふやかして柔らかくできる)って、歯が悪い人でも食べられるように、という配慮なのか? そうなのか?

考えてみれば合点がいく。うす味のご飯。オーソドックスなビスケットにチョコレート。どれも万人向けに作られてある。

そうか…。非常食には「好きずき」が出てはいけないんだ。最大公約数的な味でなければダメなんだ。

最後の最後で気が付いた。でも、気が付いて良かった。



おわりにしよう

台所に食べ物が溢れている状態で、こんなことをするのは馬鹿げているし、自己満足でしかないのかもしれない。

それでも、非常食や保存食が予想以上に優れていると分かっただけで、私としては満足だ。これが1日だけの「味見」な企画だったら、ウマイとかマズイだけで片づけていたかもしれない。 3日やって良かった。

非常食はあくまで「生命を維持するための最低限の食事」である。だけどそこには、ちょっとした工夫だったりアイデアが盛り込まれていて、作る側の熱意が感じられた。せっかくいいものがあるんだから、普段から用意しておきたい。

災害対策といえば「風呂の水を抜かずに溜めておく」くらい(果たして対策と言えるかどうか)のことしかしていない私だが、ちょっと考えを改めよう。いろいろと準備しよう。

でもその前に、残った非常食を食べ切らなくては。とりあえず今は、トンカツを食べに行かせてください。食べ切るのは、また後日。


 

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