通勤の満員電車が苦手だ。
目的の駅についても、ぎゅうぎゅうの車内では満足に進むこともできない。そうこうするうちに自分の直前で閉じてしまうドア。そして間にあわない会議。
平坦な100mをいかに早く走るかなんてことよりも、もっと切実で重要な運動能力がここにある。
満員電車早降り。それは、現代をサヴァイブするためのスキルなのだ。
(text by 三土たつお)
というわけで、今回やろうとしている「満員電車早降り競走」。内容はこんな感じになる。
ようするにおしくらまんじゅうの中を駆け抜けるのだ。
降りますー!
なお、今回の撮影は「2006年のカレンダーを作る」の枕投げ企画に集まってくださった読者の方々にご協力を頂いた。
寒い中、枕投げ以上に意味の分からない企画につきあってくださったみなさま、本当にありがとうございます。
シミュレーション
「満員電車早降り」を実際にやってみたらどんな感じか。そのようすを、背の高い読者のKさんに協力していただいて再現してみた。
見やすいように、Kさんにはサンタの赤い帽子をかぶっていただいている。
「いまから降りるぞ!」とガッツポーズ。
おめでとう。無事降りられた。
何回かシミュレーションを繰り返し、ぎゅうぎゅう過ぎない密度、適度な距離をさぐりだした。想定するのは乗車率200%の山手線の車内。
次のページからはいよいよ競技開始です。