めくるめく、毒蝮ワールド
中継はお店の外から店内へ。それほど広くないお店なので、中は人で溢れている。毒蝮さんは大きな拍手で迎えられ混雑の中に割って入り、お店のセンターに立つ。
そしてここから、本格的な毒蝮ワールドが繰り広げられる。
しゃがれた声で「まむちゃーん」と掛け声がかかれば、そっちに向かって毒をはく。
「なんだ、ババア? つけ麺みたいな顔して」
うっすらとお化粧をしている80才のおばあちゃんをつかまえて
「ババア、オレに会う為に紅ひいて、まゆ毛をかいて来たか」
と突っ込み、おばあさんはニコニコと頷いている。
それを横で聞いて笑ってる店長に向かって
「おい、こういうお客を大事にしろよ、80にもなって来てくれるんだぞ」
とフォローを入れたかと思えば
「いつまで来られるか分らないからな。まあ、あと2、3時間は大丈夫だろうけど」
と落とす。
そんな事を言われても、80才のおばあさんは幸せそうに笑っていて、店内はみんなの笑い声でいっぱいだ。
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