「東京フリーきっぷ」でゆく
3色パン。どこにあるんだろう。試しに調べてみると、タウンページに登録してあるパン屋、東京だけで1,467軒もあった。
…1,467軒。
「ローラー作戦」とぶちあげておいていきなり弱気だが、やはり一人では限界がある。今回は、 都区内のJR、東京メトロ、都営地下鉄、都電、都バスが丸1日乗り放題になるという「東京フリーきっぷ」でできる限りのパン屋さんをまわることにした。私鉄各線には乗れないのだが、そのあたりは山手線の外へ伸びる地下鉄でフォローしたい。
3色パンの謎をときたい
さて、今回、ひとつ確かめてみようと思うことがある。3色パンの味の組合せだ。
「チョコ+クリーム+粒あん」というのが個人的には3色パンの常識だろうと思っていた。が、周りに3色パンの話をするとこの組合せに異論が沸いたのだ。
「ジャムはどうした」
と。どうやら、3色パンに対して「ジャムは必須」というイメージを持っている人も多いようだ。その実際にもぜひとも迫ってみたい。12月のある日。天気にもめぐまれ、朝9時からパン屋襲撃をスタートした!
待ち受ける苦戦
なんだかんだ言ってもある程度は売っているだろうと思っていた3色パン。しかし待っていたのは思わぬ苦戦だった。売ってないないのだ。「そうは問屋が卸さない」とはまさにこのこと。
昔ながらの街のパン屋さんを中心に、チェーン系や通りがかればデパートやショッピングセンターに入っているパン屋もチェック。が、3色パンはなかなか出てこない。
たずねたパン屋さんでは、店頭に3色パンが並んでいなくても取り扱いがあるかないかとりあえず聞いてまわった。
「え? 3色パンですか?(なんで?)」
あんパンもクリームパンもあるのになぜ3色パンに固執するのか。お店の方に(なんで?)という表情をされるたびに自分自身で見失いそうになりながら進む。
それでも、なんとかボチボチ見つかりはじめた。
「3食パン、あるけど午後からなんですよー」
「あー、ごめんなさい。もう売り切れです」
と、ニアミスも発生。
ニアミスと言えば、形や名前にも惑わされた。「3色あんぱん」とあるので、すわ! と思うと、こしあんパン、粒あんパン、白あんパンの3つのあんパンが袋に入ってセットになっていたりする。
袋に入れるぐらいなら、くっつけなよ! それ、くっつけて1つのパンにしちゃいなよ! 心の叫びである。
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