今回の鍋の本質が見えそうになって、あわてて観て見ぬ振りをしつつ、ぐつぐつに煮詰まった煮汁を水で薄めては具を入れを繰り返していた。煮汁の小麦粉度もどんどん高くなっていく。
「煮汁だけを口に含むと、何も無いはずなのに何か入ってますね」
煮汁の中で具が溶けて、何が何だかわからなくなってきた。ある意味、小麦粉の闇鍋だ。
「これ、このままオーブンに入れたらパンが焼けそうですよ…」
そんな鍋のカオスも極まってきた頃、鍋スタートから約2時間。すっかり鍋に夢中だったのだが、気が付くと大分寒くなってきている。風も相変わらず強い。
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